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1991 年度 実績報告書

高齢心疾患運動療法における処方法基準の検討

研究課題

研究課題/領域番号 02680118
研究機関京都薬科大学

研究代表者

浜崎 博  京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (00121567)

研究分担者 神原 啓文  京都大学, 医療技術短期大学部, 教授 (50109005)
青戸 公一  京都薬科大学, 薬学部, 助手 (80167220)
キーワード高齢者 / 虚血性心疾患 / 運動療法 / 処方基準
研究概要

1.第二回運動負荷テストの成績から
A(虚血性心疾患患者)、B(健常者・運動習慣有)、C(健常者・運動習慣無)群とも運動持続時間は延長しており、特にB群で顕著な傾向が認められた。これは、B、C群で運動負荷テストの経験を有する者がなく、第一回検査では過度の緊張状態のなかで実施されたため、および検査成績に対し個人面接を行い、日常生活における運動習間を指導した効果のためと考えられる。また、最大収縮期血圧値の低下により二重積(D.P)は第一回の92〜95%にあることから、今後の指導によっては運動持続時間がさらに向上する可能性が認められた。
2.スポ-ツ・運動実施の頻度と強度
A群とB群の比較において、実施頻度はA群で平均3.2回、B群で1.4回、また運動実施中の最高心拍数(Peak HR)は%HRmaxでA群が88%、B群が95%でありB群は実施回数が少なく高い強度のスポ-ツを行っている。これはB群の平均年齢の低さにもよるが、最大心拍のレベルで行っている例もあり運動強度に対する指導が必要と考えられた。
3.歩数の頻度と量について
万歩計による歩数調数と運動負荷テストの成績については特に高い相関はなかったが、正の比例傾向が認められた。一日の歩数と一週間の頻度から、1日5000歩であれは、1週間に6回以上、1日7000歩であれば4回以上でそれ以下の場合と運動持続時間で有意差を認めた。即ち、1日5000歩であればほぼ毎日、7000歩であれば週4回が、高齢者に対する歩数による生活指導の基準と考えられた。
4.生活習慣について
3群とも、健康の保持と家庭生活の充実に最大の価値を認めているが、生活の活動状況はテレビの時間が一番多く、スポ-ツや運動に費やす時間は比較的少ない。一週間で全く外出しない日も多く、非外出日の平均歩数は3000歩未満であった。特に虚血性心疾患患者では外出しない日の活動量が少なく、この点についての指導の重要性が示唆された。高齢者では、健康保持に最大の関心を持ちながら、十分な実践が伴っていないと言える。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 浜崎 博: "虚血性心疾患のスポ-ツリハビリテ-ション中止後における自己管理運動療法の効果について" 臨床スポ-ツ医学. 8. 1027-1032 (1991)

  • [文献書誌] 牧田 茂: "高血不症に対する外来集団運動療法の適応" 臨床スポ-ツ医学. 8. 1333-1337 (1991)

  • [文献書誌] 神原 啓文: "虚血性心疾患の運動療法ーとくにスポ-ツ種目を用いた集団運動療法について" 循環器疾患におけるリハビリテ-ションの役割・現状調査研究報告書. 28-41 (1991)

  • [文献書誌] 小野 晋司: "虚血性心疾患のリハビリテ-ション" 現代医療. 24. 11-115 (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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