研究課題/領域番号 |
02680150
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
吉田 匡 山形大学, 医学部, 教授 (10004673)
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研究分担者 |
石川 和信 山形大学, 医学部, 助手 (80222959)
佐藤 道比古 山形大学, 医学部, 助教授 (00135344)
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キーワード | ヘムオキシゲナ-ゼ / 大腸菌での発現 / 部位指定変異 / 小胞体への定着機構 / ヘムポケット |
研究概要 |
本年度は次の点が明確になった。 1.ヘムオキシゲナ-ゼは、そのC末端側に存在する疎水性ドメインの部分でミクロソ-ム膜に結合している。ラット肝ミクロソ-ムを低濃度のトリプシンで処理するとヘムオキシゲナ-ゼはそのC末端側で切断され、N末端側に存在する可溶性ドメインが遊離してくる。私共はこの可溶性ドメインの精製に成功した。高純度に精製されたこの可溶性蛋白質は基質であるヘムの結合部位を持ち、また、アスコルビン酸のような人工的な還元系によってそのヘムがビリベルジンまで分解されることが明らかになった。可溶性蛋白質の結晶化などは膜結合蛋白質に比べて遥かに簡単であるので、X線回折法などの研究がより容易なるものと期待される。 2.ラットのヘムオキシゲナ-ゼを大腸菌で発現されることに成功した。一般に大腸菌で発現された異種蛋白質は封入体として隔離されることが多いのに反し、本酵素は大腸菌の膜画分に結合して存在していた。本酵素はそのC末端側に存在する疎水性領域で試験管内では人工膜にさえ結合できる性質を持っているので、おそらく大腸菌の膜にもそのまま容易に結合したものと思われる。この発見は本来の細胞での膜定着機構の解明にも手掛かりとなるものである。 3.大腸菌での発現系が確立できたので、これを用いていわゆる部位指定突然変異技法を用いて、蛋白質の特定のアミノ酸を変異されることも可能になった。現在これを用いてヘムポケットの構造解析を行なっている。
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