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1991 年度 実績報告書

ヒトチミジル酸合成酵素遺伝子の発現調節機構について

研究課題

研究課題/領域番号 02680216
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

金田 澄子  国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 助手 (60152815)

キーワードチミジル酸合成酵 / イントロン / 細胞周期 / プロセシング
研究概要

チミジル酸合成酵素(TS)は、DNA合成に必要な前駆体dTMPをde novoで合成する唯一の酵素で、細胞の増殖に必須な酵素である。ヒトTS遺伝子の細胞周期に伴った発現制御機構を解明することを目的としてヒトTS遺伝子から各種ミニ遺伝子を作製しラット3Y1TS欠損株に安定に導入し、得られた形質転換体でのヒトTS遺伝子の発現を調べた。
形質転換細胞を血清同調しG0、S期各々から全RNAを調製しノ-ザンブロット解析によりmRNA量を調べた。種々のミニ遺伝子の細胞周期依存した発現を調べた結果,細胞周期依存性のヒトTSmRNA量の発現調節には、TS遺伝子の5'上流域とイントロン1の両者が同時に必要であることが判明した。
また、TSの酵素活G0期からS期への変動パタ-ンはmRNAと同様であり、翻訳レベルでの発現制御は行われていないと考えられた。更に、各形質転換細胞より核を単離し、上流及び下流域のエクソンをプロ-ブとしてnuclear runーon解析を行い転写活性の変化を調べた結果、G0期とS期において両プロ-ブによって得られるシグナル強度に差はなく、どのミニ遺伝子においても転写速度は一定で、イントロン1内で転写が阻害されていないことが明らかになった。さらに、アクチノマイシンDを用いた追跡実験から、G0期とS期においてTSmRNAの半減期は同様であることも確認した。これらのことは、TS遺伝子の5'上流域とイントロン1によるmRNA量の調節は、一次転写産物から成熱mRNAに加工される間に行われることを示唆している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Atsushi Takayanagi: "Intron 1 and the 5'-Flanking Region of the Human Thymidylate Synthase Gene as a Regulatory Determinant of Cell Cycle-Dependent Expression" EMBO J.

  • [文献書誌] Sumiko Kaneda: "Promoter-Specific Regulatory Seguences in the Human Thymidylate Synthase Gene Clustered at the 5'-end of the First Intron" J.Biol chem.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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