研究課題
一般研究(C)
本年度の研究業績は次の3つに分類できる:(1)大学受験生によってよく用いられている、英単語学習書の一つをとりあげ、そのうちの最重要語に分類されている1279語について、印欧語根を調査し、英語トピックス辞書の重要一項目である、「印欧語根とその応用」の原材料とする作業を行ったこと。具体的にいうと、87%(1113語)について印欧語根が判明していること、この1113語を同根語族に分類すると、その数は426であった(すなわち、平均3語/語根)。これにより、大学受験生は、同根語を同根語と知らずに学習していることになり、理解不足とともに記憶エネルギーの浪費をしているとみることができる。これは印欧語根の意義を具体的に示す結果といえる。(2)試作用データーベース(ハイパーテキスト)の概念スキーマの設計を行い、そのサブスキーマをリコー社製DBMS“G-BASE"上に実装し、試用に供てたこと。これは(a)与えられた単語の印欧語根を検索すること、(b)与えられた印欧語根から派生するすべての英単語を検索すること、(c)訳語から英単語を検索すること、の3機能をもつ。試作環境をもう少しくわしくいうと、SONYワークステーションNEWS3460、NEWS OS 4.2R、メモリサイズ16MB、ここまで到達するのにいろいろの試行錯誤を必要とした。(3)ユーザ・インタフェイスの設計と試作。ここではまずユーザーインターフェイスの状態モデルを作成することに重点がおかれた。これはXウインドウ上にXTOOLKITを用いて実装された。以上の成果はよりくわしく次ページの文献(佐藤および山崎の修士論文、卒業論文)を参照されたい。さらに、池辺を中心としたチームにより、印欧語根を実地に英語授業で教授し、学生の語学学習方法に新しい視点を与えることができた。
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