研究概要 |
本研究は,カテゴリ-分析の手法を用い,生徒間のコミュニケ-ション過程及び学習行動を分析し,学習行動の遷移過程と解明行動とを関連づけて解析することにより,グル-プ活動である観察・実験場面における生徒の思考の過程を解明しようと試みてきた。 そのために,本研究の第2年次である平成3年度は,つぎのような経過で研究を進めた。 (1) 分析カテゴリ-の再設定:コミュニケ-ション過程を,学習者間の相互作用としてとらえるカテゴリ-を設定し,検討を行った。観察・実験中の学習活動を観察・実験の操作やその内容の問答の結果と考え,言語行動及び非言語行動のコミュニケ-ション分析カテゴリ-を作成した。 (2) カテゴリ-・デ-タ解析処理システムの作成:パ-ソナルコンピュ-タを中心とした上記カテゴリ-にもとづく,解析処理システムを作成した。 (3) 観察・実験場面でのグル-プディスカッションのモデルの設定:上記カテゴリ-の分類にもとづき,学習行動の骨格構造を作成し,学習行動と学習者相互の質問応答関係から学習者の意思決定の構造モデルの枠組みを作成した。 (4) 観察・実験場面の録画およびプロトコ-ルの作成:上記モデル設定のために,附属中学校及び東京都の公立中学校において観察・実験場面の録画を行なった。これらの記録にもとづき,言語および非言語行動のプロトコ-ルを作成した。
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