研究課題/領域番号 |
02680250
|
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
熊谷 高幸 福井大学, 教育学部, 助教授 (10115298)
|
研究分担者 |
松木 健一 福井大学, 教育学部, 助教授 (10157282)
村野井 均 福井大学, 教育学部, 助教授 (10182130)
寺岡 英男 福井大学, 教育学部, 助教授 (90115303)
|
キーワード | パソコン利用教材 / 初期数概念 / バ-コ-ドリ-ダ- / MSXパソコン / 9801系パソコン / 個別学習 / 一般授業 / 入力装置 |
研究概要 |
本年度まで、1事例(Y児.11歳.小頭症)について、4年間、パソコンを利用した初期数概念の指導を行ってきた。この間の指導によりこの分野の多くの領域を網羅する教材開発となったのではないかと考えている。この研究により以下のような結論が得られた。 1.パソコンによって制御されたモニタ-画面は、例えばブロックのような数を表わす素材を呈示するのに適した手段であった。 2.本研究で製作した、バ-コ-ドリ-ダ-によるカ-ド読み取り方式を用いた入力装置は、Y児の学習において非常に効果的なものだった。 3.10までの数ばかりでなく、20までの数についても、上記の方式の学習は有効なものであった。 4.モニタ-画面上で形成された数の基本的な概念は、積木ブロックのような実物教材にも般化するものであった。 以上の成果を踏まえ、来年度は、この研究で作成されたソフト教材の教育現場への適用を推進したい、そのためには、以下のような観点による研究の進展が必要となってくるであろう。 1.これまで用いてきたMSXパソコンは、教室用の大画面のテレビをモニタ-として利用しやすいため、この特性を生かしていきたい。 2.上記の観点から、教材を個別学習に用いるだけでなく、一斉授業においても活用することを検討する。 3.バ-コ-ドリ-ダ-を利用したカ-ド識別方式の入力装置は、指導に効果をもたらすと考えるので、現場の普及をはかる。 4.学校は、9801系のパソコンを保有していることが多いので、今回のソフトをそれに適応するものとする作業を進める。 5.Y児の指導を継続する中で、初期数概念にかかわるより大きな領域を網羅できる教材シリ-ズを開発する。
|