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1990 年度 実績報告書

18世紀ドイツ思想への「秘密結社(フリ-メ-スンなど)」の影響とその意味

研究課題

研究課題/領域番号 02801001
研究機関鳴門教育大学

研究代表者

田村 一郎  鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (30047906)

キーワードドイツ観念論 / 秘密結社 / フリ-メ-スン / イルミナ-ト結社 / カント / ヘルダ- / G.フォルスタ- / フィヒテ
研究概要

1986年以降「ドイツ観念論と『秘密結社』」をテ-マに、『鳴門教育大学研究紀要』(人文・社会科学編)に関連する研究成果を発表してきた。86年の「その1」では、ドイツ観念論とフリ-メ-スンなどの「秘密結社」のかかわりを追及することの意味と、その時代にみられる「秘密結社」の基本性格について述べた。88年の「その2」と90年の「その3」では、86年9月から半年の西ドイツ留学時に集めた資料などをもとに、カントとの関連からテ-マを掘り下げ、時評論文や書簡を手掛かりにカントの「秘密結社」観とその背景を探ってきた。
これまでの成果をふまえ、今年度はフリ-メ-スンリイばからでなくヴァイスハウプトの創設した「イルミナ-ト結社」や「ジェスイット」などとカントのかかわりを辿ってみた。その上でカントの「秘密結社」忌避の理由を『宗教哲学』での「秘密」理解や、さまざな「結社」参加者との「論争」から検討してみた。先のシュロッサ-やヤコ-ビに続いて、今回は『人類の歴史哲学の構想』などをめぐるヘルダ-評、『哲学における目的論的原理の使用について』でのG.フォルスタ-との論議などを吟味し、ことに時評論文を読む際の当時の「秘密結社」との関連づけの重要さを明らかにした。
今回の論文では、本科学研究費で購入した「ハ-グ・グランドロッジ」のマイクロフィッシュは入手が遅れたため活用できなかったが、フィヒテの『フリ-メ-スンの哲学』を中心とする次回の論文では大いに役立とう。その際ことにレッシングの『エルンストとファルク』に盛られたフリ-メ-スンの「理想化」の意味を検討し、それがヘルダ-やフィヒテの「フリ-メ-スン」重視とどうつながるのかを確かめてゆきたい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 田村 一郎: "ドイツ観念論と「秘密結社」(その1)" 鳴門教育大学研究紀要(人文・社会科学編). 1. 101-119 (1986)

  • [文献書誌] 田村 一郎: "ドイツ観念論と「秘密結社」(その2)ーカントの場合(I)ー" 鳴門教育大学研究紀要(人文・社会科学編). 3. 57-77 (1988)

  • [文献書誌] 田村 一郎: "ドイツ観念論と「秘密結社」(その3)ーカントの場合(II)ー" 鳴門教育大学研究紀要(人文・社会科学編). 5. 215-238 (1990)

  • [文献書誌] 田村 一郎: "ドイツ観念論と「秘密結社」(その4)ーカントの場合(III)ー" 鳴門教育大学研究紀要(人文・社会科学編). 6. 63-90 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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