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1990 年度 実績報告書

「日本悉曇学の系譜」研究のための予備的資料調査

研究課題

研究課題/領域番号 02801065
研究機関東京大学

研究代表者

竹内 信夫  東京大学, 教養学部, 助教授 (00107525)

キーワード悉曇学 / 淨厳 / 契沖 / 石山寺 / 延命寺 / 慈雲 / 梵学津梁
研究概要

悉曇学の日本文化史上における位置とその影響圏を再検討することが「日本悉曇学の系譜」研究の主要目的であるが、今回の科学研究費補助金の助成申請は、そのための特に資料的側面での予備調査を行い、その調査によって得られたデ-タを上記研究目的に合致する形で整理することである。今年度は以下の文献調査と現地調査を行なった。
(1) 悉曇学の文献調査は既に馬淵和夫『日本韻学史の研究』によって中古から中世までのものは行なわれている。従って、今回の調査は、近世の悉曇学関係資料を中心にして行なった。特に、淨厳の儀軌・陀羅尼書写校訂作業は近世初期の文芸復興にも重要な関連を有するものであるが、その大部分は既に失なわれている。幸にい淨厳の収集し書写校合した経典類は、その多くが契沖によって再び書写校合されて、生駒宝山寺に残っている。それらは岩波書店刊『契沖全集』に「聖教類奥書集」として目録されているが、今回、そこから悉曇関係の書目を選別し、淨厳との関係に注目しながら、それを目録(カ-ド)化した。
(2) 日本悉曇学史上、重要な意味を持つ石山寺校倉聖教の目録(法蔵館刊『石山寺の研究ー校倉聖教・古文書篇』)中から悉曇関係書目を抜き出し、上記(1)で作製した目録との比較対照を行なった。
(3) 少数の淨厳文書を現在も保有する河内延命寺と地蔵寺、湯島霊雲寺の予備的現地調査を行なった。
(4)『慈雲尊者全集』所収の「梵学津梁」目録の比較検討を行なった。高貴寺への現地調査も行なったが、周辺的調査だけで文書の調査は行えなかった。これは次年度に行なう予定である。数種の目録が残っているがいずれも未完成で文書調査は不可欠である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 竹内 信夫: "契沖の悉曇学ー特に『倭字正濫鈔』との関連ー" 東京大学教養学科紀要. (1991)

  • [文献書誌] 竹内 信夫: "淨厳と契沖ー近世文芸復興の一面ー" 『叢書・比較文字比較文化』第一巻「文明としての徳川日本」(中央公論社). (1992)

  • [文献書誌] 竹内 信夫: "淨厳『悉曇三密抄』について"

  • [文献書誌] 竹内 信夫: "慈雲尊者の「梵学津梁」目録について"

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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