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1991 年度 実績報告書

原子蒸着法及び高真空中CVD法によるダイヤモンド低温合成と評価

研究課題

研究課題/領域番号 02805005
研究機関青山学院大学

研究代表者

犬塚 直夫  青山学院大学, 理工学部, 教授 (30082788)

研究分担者 澤邊 厚仁  (株)東芝総合研究所, 金属セラミックス研究所, 研究員 (70187300)
キーワードダイヤモンド / CVD法 / 原子蒸着法 / 炭素クラスタ- / 低温合成
研究概要

前年度及びそれ以前の基礎的研究より,ダイヤモンド形成の原料気体として原子状炭素と原子状水素を準備することが重要であることが明らかになった。それは“原子蒸着法"と名付けられた新しい方法として既に発開した。
本年度は、気体原子及び分子の平均自由行程を考えて比較的高真空におけるCVD法を試みた。水素にたいしメタン濃度を0.5〜1%として、全圧0.01〜1Torr範囲で成長を行った。気体分解には下地の近くにタングステン・フィラメントをおき、これを1800〜2300Cに加熱して用いた。
その結果として、成長速度の低下は見られるが0.01Torr付近まではダイヤモンドの成長が確認された。しかし、その以下の圧力においては成長時間を延長してもダイヤモンドは検出されなかった。これは原料気体である炭素原子又はCーHラジカルの濃度が減少し結晶核の発生が困難に成った事を暗示している。ダイヤモンドの成長が見られた限界の圧力である0.01Torr付近では、炭素原子および水素原子の平均自由行程は下地と熱フィラメント間距離の数倍から10倍程度在るため(気体温度を2000Cとして)、これらのほとんどが直接下地に到達していると考えられる。
一方、2000Cの平衡状態を仮定して、この雰囲気に存在する活性種を計算により求めると、水素分子、水素原子、炭素原子の分圧が圧倒的に大きいことも明らかになった。
成長温度に関しては、成長表面からの水素の脱離が大きな問題であるため簡単には結論できないが、成長速度を無視すれば500〜600C程度までは問題がなさそうである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] S.Koizumi: "Growth of Diamond by Atomic Vapor Deposition" J.of Cryst.Growth. 99. 1188-1191 (1990)

  • [文献書誌] S.Koizumi: "Epitaxial Growth of Diamond thin Films on cーBn {111}Surfaces by dc Plasma CVD" Appl.Phys.Lett.57. 563-565 (1990)

  • [文献書誌] M.Yoshikawa: "Study of Crystallographie Orientations in the Diamond Films on cーBN using Ramanーmieroprobe" Appl.Phys.Lett.57. 428-430 (1990)

  • [文献書誌] T.Inuzuka: "Epitaxial Growth of Diamond Thin Films on Foreign Substrate" Diamond and Related Materials.

  • [文献書誌] 犬塚 直夫: "低圧雰囲気でのCVD法によるダイヤモンドの成長"

  • [文献書誌] 犬塚 直夫: "薄膜成長の話" 早稲田大学出版部, 160 (1990)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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