研究概要 |
石英ガラス表面に,ボロンイオンを次の様に注入した。 イオンエネルギ- 注入量 1.40 KeV 1×10^<15> 個/cm^2 2.40 KeV 1×10^<16> 個/cm^2 3.40 KeV 1×10^<17> 個/cm^2 4.30 KeV 1×10^<15> 個/cm^2 5.30 KeV 1×10^<16> 個/cm^2 ボロンを注入した石英ガラスの分光特性,表面粗さ,レ-ザ-耐力を測定した。その結果,ボロンイオン注入の石英ガラスは,波長360nm以下ではボロンによる吸収がみられた。また,表面粗さの変化は見られなかった。レ-ザ-耐力については,1.と2.のサンプルではレ-ザ-耐力が40%程度低下した。 このボロンイオンを注入した石英ガラスを,Na_2HSO_4,Al^<3+>,Siの混合液で表面処理し,ボロンイオンを除去し,多孔性石英ガラスの製作を試みたが,ボロンイオンの除去ができなかった。今後は,さらにボロンイオンを除去できる薬品を捜すが,或いは化学処理で注入イオン量を完全に除去可能なイオン種を調べる必要がある。
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