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1990 年度 実績報告書

走査形超音波探針顕微鏡,硬度顕微鏡の試作

研究課題

研究課題/領域番号 02805009
研究機関青山学院大学

研究代表者

魚住 清彦  青山学院大学, 理工学部, 教授 (20011124)

キーワードトンネル顕微鏡 / ウォ-カ / 共振器 / 超音波
研究概要

1.圧電体の剪断変形を利用した三次元ウォ-カを持つ広域走査STMの作製.われわれの提案している走査形超音波顕微鏡(SUTM)はSTMと同時に像観察が可能である特徴を持つ.自作して従来使用していたSTMは走査範囲が200nm角以下であったため,SUTM像とSTM像との対応をとりにくく,試料のどの範囲を観察しているか対応が取りにくかった.剪断変形圧電体板を積層して,駆動回路を差動ドライブとすることにより,2μm角を走査することが可能となった.また,このSTMユニットを市販のSEMに組み込むことにより,STM像とSEM像との同時観察が実現された.ウォ-カの方式として,新しい2次元慣性駆動方式を考案した(特許申請中).駆動回路は8ビットマイコンを使用し,インテリジェント化した.2.従来のSTM探針の根元に圧電体を貼付け,探針に超音波パルスを送り込むと,探針の先端の振幅が10nmを越得るために,試料表面を塑性変形させ,傷をつける可能性がある.塑性変形を積極的に利用する硬度顕微鏡ではこれでよいが,試料表面を観察する目的からは探針先端の振幅を最小限にする必要がある.そこで,われわれは,圧電体薄膜であるZnOスパッタ膜を利用して,高周波共振器を作製し,その共振器の中央部に探針の代わりに島状金属薄膜を作製し,試料表面との接触を検知する方法を考案した.Si(100)面を酸化し,ZnO膜を約3μmスパッタしたのち,異方性エッチングによりSi基盤を削りとり,表面に電極を形成し,共振器特性を測定した.その結果,約300MHzにおいて共振が確認された.現在,素子のサイズをさらに小さくして,STM探針の代わりになるものを製作中であるが,試料と探針との接触による共振周波数の変化はまだ確認していない.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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