研究概要 |
平成3年度は、超弾性大変形問題解析のための有限要素解析のプログラムの開発を終了した。 眼尻等に相当する,有孔スキン,および有孔スキン+皮下組織複層体の開口部引張試料を,家免腹部から取出した供試体を用いて,生理食塩水中実験装置を用いて実施した。 一方開発プログラムを用いて開口付スキンおよび開口付スキン皮脂複層体の両結果、よく一致した。これより本シミュレ-ション手法の有効性が確認された。 同称の事を,スキン一皮脂複層体の圧子圧下試験,および円板状スキンの一称圧力下の大変形問題についても実施し,本手法の有効性を明らかにした。 次に超弾性体の座屈解析プログラムを開発した。この結果を上の有限要素解析ブログラムに用いて,表情しわの発生と成長が扱えるプログラムを開発した。 一方,100日齢,300日齢および450日齢の家免の2軸引張試験と組織観察により,力学特性の加齢変化と組織変化の関係を明らかにした。 最後に,スキンの粘弾性特性を求めるクリ-プ試験を実施し,その構成則を同定した。これを別途開発したクリ-プ問題の有限要素解析プログラムによって解析し,両結果を比較したところ,両者は比較的よく一致した。これより表情変化時の永久ひずみの生成がこのようなクリ-プひずみに起因する可能性の大きい事を示した。
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