研究課題/領域番号 |
02805015
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
蔦 紀夫 広島大学, 工学部, 教授 (80221414)
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研究分担者 |
沼田 恒実 広島大学, 医学部・附属病院, 講師 (70127687)
高橋 元次 資生堂, 製品研究所・生物科学研究部, 主任研究員
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キーワード | 生体工学 / 表情しわ / 有限要素解析 / 後座屈解析 / invivo物性同定 |
研究概要 |
実人間の額および眼のスキン、皮脂および筋層の厚さを特殊な工夫をした超音波計測装置(共同研究先が別目的で開発)によって非破壊in vivo状態で計測した。次に顔の3次元形状計測システムを、スリット光源による2次元立体形状を積み重ねる方法で開発し、計測した形状を表示する画像処理システムを併せて開発した。これを応用して表情変形前後の表情変位を計測するシステムを開発した。 次に、これまで家兎のスキン‐皮脂系について実施したin vitro(生体外)切出し試験の代わりに、in vivo(生体内)で非破壊的にスキン‐皮脂系の超弾性応力‐歪特性を同定する方法を、開発済みのスキン‐皮脂系超弾性体の有限要素の解析プログラムによるシミューレションを併用して開発した。これを実人間(広島大学学生)に適用してスキン‐皮脂系のin vivo物性が同定できることを示した。 平成3年度に開発した有限要素法による表情しわ(座屈しわ)解析プログラムを拡張して、弾性基礎梁の代わりに実際のスキン‐皮脂系の有限要素モデルを用いた実用的な表情しわの発生・成長解析が行えるシステムを開発した。in vitro状態で家兎スキン‐皮脂系の座屈しわ生成実験を実施し、シミュレ‐ション結果と比較して本手法の有効性を確認した。これを用いて実人間の表情しわシミュレーションを 行なったところ、両結果はほぼ一致し、実人間の表情しわの発性と成長が本システムを用いて推定できることがわかった。
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