研究概要 |
1.平成2年度に作製した半水没型回転円板に取り付けた網目伏導線への活性を持つ付着実験を行った。1ー1.半辺没型回転円板に取り付けた網目伏導線へ微小電流を流し,活性を持つ回転円板最終沈殿池汚泥および反応槽内SSの本導線への付着実験を行った。1ー2.定常運転開始後に微小電流を流した網目状導線へ付着した有機物酸化細菌,硝化菌の菌体量と定常運転数週間経過後に微小電流を流した網目状導線へ付着したそれらとを比較した。いづれの実験においても,微小電流による明確なSSの付着の定量化は困難であった。むしろ,網目に対し垂直に流れるSSの付着により,従来用いられていたエンビ板支持体よりステンレス性網状支持体に,短期間に生物が付着増殖することが明らかとなった。また、単位面積当りの付着生物量も多い。 2.付着生物膜の合理的操作実験を行った。2ー1.付着生物膜の操作前の結果と比較しつつ半水没型回転円板網目状導線への剥離生物膜片等の付着時間と電流値,および付着生物膜内の有機物酸化細菌・硝化菌の増殖,死滅速度を測定した。2ー2付着生物膜の操作後の剥離過程と、増殖と剥離の平衡状態,基質除去速を測定した。いづれの実験においても,電流値の定量化は困難であった。網状支持体付着生物膜は,液本体が貧栄養状態で1週間経過しても,約7割は付着している。 3.上記2の実験デ-タを基にコンピュ-タ-シミュレ-ションにより半水没型回転円板法の反応槽内付着生物濃度の操作(主に,支持体の網のメッシュの変動)による液本体基質濃度と生物膜内有機物酸化細菌,硝化菌の濃度分布の関係を明らかにし、より合理的な回転円板法の設計法の基礎デ-タを提示した。液本体有機物濃度が高くても,付着生物膜内に硝化菌が存在すると硝化は生ずる等の結論を得た。
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