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1990 年度 実績報告書

溶媒抽出法を用いる金属アルコキシドの新製造法

研究課題

研究課題/領域番号 02805083
研究機関関西大学

研究代表者

西村 山治  関西大学, 工学部, 教授 (30067467)

研究分担者 佐野 誠  関西大学, 工学部, 助手 (00170811)
キーワード金属アルコキシド / 溶媒抽出法 / 溶媒和抽出剤 / 抽出化学種 / 鉄イオン / 減圧濃縮
研究概要

平成2年度の研究実施計画に基づき,現在までの研究実績から各種抽出剤の中から、溶媒和抽出剤が本研究に対して適切と考え,対象金属としてはその抽出特性が良好と考えられる鉄をとり上げ,供試水溶液として塩化第二鉄水溶液を用いた。抽出剤としてはメチルイソブチルケトン(MIBK)とイソプロピルエ-テル(ISPE)を希釈せずにそのまゝ用い,抽出特性に及ぼす要因の検討を行った。新らたに得られた知見として,
1)塩酸濃度の増大とともに鉄の分配比は増大するが,8モル塩酸濃度より高い濃度では水相と有機相の相互溶解度が大きくなり,MIBK,ISPEともに同じ挙動を示し,水相中の鉄濃度の増加に伴い,有機相の鉄濃度は増大し,最高有機相中の鉄濃度100g/lが得られた。
2)鉄濃度が有機相中1g/lまでは両抽出剤とも傾き4の直線関係で,有機相中の水分濃度が増大する。しかし1g/l以上になると,MIBKでは傾き3に減少し,一方ISPEでは鉄濃度の増加とともに減少する。
3)有機相中での鉄1分子当り結合している抽出剤分子数はMIBKでは4.5,ISPEでは4である。
4)MIBK,ISPEいずれの抽出剤においても,1モルの鉄につき,塩化物イオン4モルの割合で統合した化学種が抽出される。
このプロセスの問題点は,金属の抽出と同時に、水と塩化物イオンが抽出されることである。この問題解決のために減圧濃縮を行った。得られた新らたな知見として,
5)鉄を抽出した有機相の減圧濃縮操作で,両抽出剤ともにCl/FeよりH_2O/Feの方が,濃縮後の鉄濃度の増加とともに急激に減少する。
6)Cl/Feの変化はMIBKの方が大きく,比の値2まで減少できる。
7)H_2O/Feの変化はISPEの方が変化が急激であり,比の値0.2まで減少でき,一方MIBKでは0.5まで減少できる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 西村 山治: "溶媒抽出法を応用した金属酸化物粉および金属粉の製造" 化学工学会第23回秋季大会研究発表講演要旨集. 第5分冊SE107. 10-12 (1990)

  • [文献書誌] 西村 山治: "溶媒抽出法による産業廃棄物から有価物の回収" 資源・素材'90ー資源リサイクリングー. U. 13-16 (1990)

  • [文献書誌] Makoto Sano,Junji Shibata and Sanji Nishimura: "New production method of metallic oxide and metal powdersーApplication of solvent extraction teohnique" Proceedings of the International Solvent Extraction Lonference '90. (1991)

  • [文献書誌] Junji Shibata,Makoto Sano and Sanji Nishimura: "Extraction of metal ions from mixed a quoousーorganic rnedia with liquidーliquid extraction and in exchange resin" Proceedinp of the International Solvent Extraction Conference '90. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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