1.マンガン過剰障害に及ぼす紫外線の影響 インゲンを10ppmのマンガンを含む培養液で栽培し、対照区には透明のビニ-ルシ-トを張り、処理区は紫外線カットビニ-ルを一重に張ったものと二重に張ったものを用いて2週間栽培した後、第3複葉についてペルオキシダ-ゼ活性を測定した。ペルオキシダ-ゼ活性の強さは、対照区>紫外線カっトビニ-ル一重区>紫外線カットビニ-ル二重区の順であり、紫外線は植物葉のペルオキシダ-ゼ活性を増加させ、マンガン過剰によって生ずる褐変現象を促進することが示唆された。 2.フェノ-ル性物質を酸化に及ぼすマンガンと紫外線の影響 (1)シャ-レにDOPA10mMの溶液を入れ、Mn1mMを入れた区と入れない区を設けて、UVランプによる紫外線照射を行った。マンガンが存在しても紫外線照射をしなければDOPAの酸化は起こらず、紫外線による酸化はMnによって促進されることが明らかになった。 (2)シャ-レにDOPA10mMとMn1mMの溶液を入れ、対照区には透明のビニ-ルシ-トで覆い、処理区は紫外線カットビニ-ルで一重に覆ったもの用いた。5時間、UVランプによる紫外線照射または直射日光をあてた後、430nmの吸光度を測定した。DOPAの酸化量は紫外線照射および直射日光照射によって促進され、紫外線カットビニ-ルで覆うことによって軽減された。 5.脂質の酸化に及ぼす紫外線とフェノ-ル性化合物の影響 シャ-レに脂質を入れ、さらにフェノ-ル性化合物とを加えたものと加えないものを用意し、これを紫外ランプで照射した。フェノ-ル性物質は脂質の酸化を抑制した。
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