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1990 年度 実績報告書

水溶性リグニン類の免疫活性とその発現機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02806015
研究機関東京大学

研究代表者

山崎 素直  東京大学, 農学部, 助教授 (00011982)

研究分担者 戸田 昭三  東京大学, 農学部, 教授 (40011845)
飯山 賢治  東京大学, 農学部, 助手 (60012077)
吉村 悦郎  東京大学, 農学部, 助手 (10130303)
大久保 明  東京大学, 農学部, 助手 (20111479)
キーワード水溶性リグニン / 高分子ポリアニオン / マクロファ-ジ活性化 / 免疫活性物質 / 骨髄細胞増殖促進活性
研究概要

1.水溶性リグニン類の構造と活性の相関
椎茸菌由来水溶性リグニンEP3、リグノスルホン酸塩LS、両者の誘導体や各種酸化分解物、リグニンの基本構成単位である低分子フェニルプロパン類縁化合物などについて、Mφ活性および骨髄細胞増殖促進活性を測定し、構造と活性の相関を見た。低分子では両活性とも認められないことから、ある程度の分子量をもつことが必要であること、解離基はカルボキシル基、スルホン基、硫酸基でも良いが、硫酸化糖(デキストラン硫酸など)では骨髄細胞活性がなく、化合物により、活性が分かれるものもあり、現在詳細を検討中である。
2.^<14>Cー標識水溶性リグニン類の調製
EP3、LS、SB1000など分子量および解離基の異なる水溶性リグニンを ^<14>Cーformaldehydeでラベルしたところ、比較的放射活性の高い標識化合物を得た。ただし反応過程で幾分低分子化し、分子量1万から数万の画分を主に調製した。免疫活性ではラベル化の有無のかかわらず、充分高い活性を示した。別法で数種のラベル化を試みたが、このhydroxymethylationが最も簡単で収率が良かった。透析による精製を行ったラベル化合物を用いて現在吸収排泄実験を計画中である。
3.Mφ活性化機構の検討
EP3、LS、デキストラン硫酸、ポリエチレンスルホン酸など高分子のポリカルボン酸、スルホン酸、硫酸化糖に顕著な活性がみられた。またMφへの直接的な接触による活性発現が示唆された。Mφのリンホカイン産生についても調査中である。
4.骨髄細胞増殖促進活性の検討
^3Hーthymidineの取り込み活性を指標に骨髄細胞の増殖促進を測定したところ、水溶性リグニンにはEP3,LS共に強い活性を示したが、LPSでは弱い活性を、デキストラン硫酸では全く活性を示さなかった。このことからMφ活性とは活性発現の仕組みが異なることが示された。

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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