研究課題/領域番号 |
02806028
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渡邊 定元 東京大学, 農学部, 教授 (30182918)
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研究分担者 |
高橋 郁雄 東京大学, 農学部, 助手 (70012086)
井出 雄二 東京大学, 農学部, 助教授 (90213024)
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キーワード | ケミカル・コミュニケ-ション / 精油成分 / 気相下の生理活性 / カンバ類 |
研究概要 |
気相下において、エンドウマメを用いてシラカンバ冬芽精油成分のうち主要成分についての生理活性を調査した。この結果、これまで液相下で抑制物質とされていたベンズアルデヒド等を含め、ppm,ppbレベルで促進の活性が認められた。特に促進活性のレンジは化学物質によりことなり、また、発根活性については、リナロ-ル等は活性パタ-ンには2山型の促進の特異性が認められた。以上、シラカンバ冬芽精油成分の成長促進・抑制の活性には、4ー5のパタ-ンが認められた。気相化学は、エチレン以外には未開発のため、これらの成果は、今後の植物のケミカル・コニュニケ-ションの研究、ケミカル・インタ-フェ-スの研究等に資する。 細胞レベルでの生理活性については、気相下での実験方法について、数回の予備的な実験を行ない、基礎的な資料を収集中であり、また、菌類に対する気相下での生理活性は、シラカンバの褐班病の病原菌を分離し、生理活性に関する基礎的実験を行なった。これらの組織的実験は次年度に行なう。 このほか、樹木のケミカル・コミュニレ-ションについての予備的な実験を行なった。このなかで、植物の葉が昆虫等の攻撃を受けた場合の他の個体に発信する信号物質の一として、cisー3ーHexenolであることが解明された。
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