研究概要 |
森林の有する多 多様な機能を,私たち人間にとって有効に,しかも同時に発揮出来るような資 計画法について理論的に考察した。 まず森林資源経営計画におけるパラダイム・シフトに関して検討し,従来の保続概念や経済性概念に代わる新しいパラダイムについて述べ,それへの移行の重要性を指摘した。 次に,多元的森林資源経営計画のシステム構成について論述し,その中に含まれるフゥジィネス(あいまいさ)に関して考察を行った。 経営サブシステム,生物物質学的サブシステム,社会サブシステムの三つについて,その中のファジィネスの説明と,相互の関連性について理論的な考察を行った。特に,三つのサブシステム内・間の複雑性と巧妙性にスポットをあて,これらの中でのフィジィネスの抽出を行った。 そして第三番目に,多元的森林資源経営計画におけるファジィ理論の応用と将来への展望に関して,私見を提出した。前者においては,ファジィネス線形計画法,ファジィ目標計画法を主として取り上げ,その応用について論述した。後者では,コンピュ-タシミュレ-ションモデルにおけるファジィ理論の応用が極めて大切である事を強調した。 森林資源に関する評価については,特に人間の思考に関連するものであることから,神経回路理論(ニュ-ラルネットワ-ク)の応用を提案し,その有効性を指摘した。
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