研究概要 |
1.線形計画法と目標線形計画法の目的関数や制約条件の右辺の資源量をファジィ化した場合のファジィ線形計画法とファジィ目標線形計画法についてこれまでの研究成果を紹介し、それらの特徴を考察することによって森林資源経営計画問題への応用が非常に有効であることを示した。 2.目的空間においてはほぼ等しい挙動をとりつつも、決定空間においては最大限に異なるようないくつかの解(代替案といい、通常3から10個)を得る手法としてHop,Skip,Jump法(HSJ法)を取り上げ、森林資源経営計画問題へのそれの適用限界を考察し、それを乗り越える一つの手法としてファジィHSJ法の利用があることを示した。 3.上記2.で作成される代替剰案を評価する方法へのファジィ論的アプローチについて理論的に検討した。すなわち、人間による代替案の評価・格付けといった主観的・経験的・特殊的なものをファジィ理論の応用によって数量化する技法を検討・考察した。しかしながら、ここで得られた結果にはいまだ理論的に不十分な点が存在し、今後の研究に負うところが大きい。 4.人間の思考、特に好みにというものの構造を明らかにする一つの非常に有効な方法でる、高木-菅野モデルを紹介し、評価問題への応用可能性について検討した。 5.多目的森林利用計画問題に対して、人工知能技術の一つであるニューラルネットワークとファジィ理論(ファジィ推論)を応用したファジィ-ニューロモデルを作成し、その有効性を明らかにした。
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