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1991 年度 実績報告書

魚類遊泳の脊髄内神経機構に関する電気生理学的基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 02806037
研究機関広島大学

研究代表者

植松 一眞  広島大学, 生物生産学部, 助教授 (00116542)

キーワード真骨魚 / 遊泳中枢 / 脊髄 / 運動ニュ-ロン / 電気生理学 / fictive swimming / HRP / 免疫組織化学
研究概要

〔感覚刺激による遊泳運動の誘起〕前年度は脳刺激により遊泳運動を誘起し、その時の筋電図と腹根活動を記録した。しかし、脳に加えて脊髄も露出すると魚の消耗が激しいことと、各記録にノイズが混入しやすいことから、他の遊泳誘起法が求められた。魚に適度のネンブタ-ル麻酔すると、魚は鎮静化し、時折ゆっくりと遊泳動作をする。そこで、自由遊泳下の魚でネンブタ-ルの至適量を、また運動を誘起するための感覚刺激法を検討した。その結果、0.2mg/100gBWのネンブタ-ルを注射すると、魚を2時間催眠状態に置くことができ、この状態で尾鰭・尾柄に軽い接触刺激を加えると10〜数10秒間ゆっくりとした遊泳運動をすることが分かった。
〔脊髄腹根からの細胞外記録〕脳刺激により誘起した場合と同様、血合筋支配神経枝から規則的な叢放電が記録された。これにより、感覚刺激法により誘起したfictive swimming標本を用いて、神経活動を研究できることが分かった。
〔細胞内記録〕神経細胞内に微小電極を刺入することはできなかったが、神経細胞または繊維の近傍に電極先端が位置した時に、神経活動がしばしば細胞外記録された。今後、電極作製法や刺入方法の改良を行い、確実に細胞記録する方法を確立したい。
〔抑制性伝達物質の免疫組織化学〕抑制性神経伝達物質であるGABAおよびグリシンに対する特異抗体を用い、コイ脊髄切片の免疫染色を行った。両抗体により後角の小型細胞と中央部から前角の全域に分布する大小の細胞が染色された。抗GABA血清では中心管上衣細胞の一部が染色された。また、前角にある運動ニュ-ロンを含む大部分の細胞がグリシン免疫陽性のシナプスを被っていた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kazumasa Uematsu,Takashi Ikeda: "The midbrain locomotor region and induced swimming in the carp,Cyprinus carpio." 日本水産学会誌.

  • [文献書誌] Kazumsa Uematsu,Makiko Shirasaki: "GABAーand glycineーimmunoreactive neurons in the spinal cord of the carp,Cyprinus carpio." Brain Research.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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