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1991 年度 実績報告書

積雪地帯における耐雪型枚柵の開発とその実用性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02806052
研究機関北里大学

研究代表者

細川 吉晴  北里大学, 獣医畜産学部, 助教授 (40146337)

研究分担者 岩根 和夫  岩手大学, 農学部, 助教授 (60003795)
畔柳 正  北里大学, 獣医畜産学部, 助手 (50205259)
キーワード積雪地帯 / 低コスト / 放牧技術 / 牧柵
研究概要

積雪地帯における牧柵は、複雑で起状の多い山地傾斜地に設置されるために積雪による牧柵の損傷(雪害)が激しく、この牧柵の補修作業に多大の経費を要し、公共牧場などの牧場運営上、肉用牛生産の低コスト化を妨げる一因となっている。このため、積雪に対して損傷の少ない耐雪型牧柵を開発し、その実用性を検討し、低コスト肉用牛生産を図るための放牧施設面からの放牧技術の改善策を講じる必要がある。
今年度は、山地傾斜地では笹地を草地化しなかったため牛群放牧できなかったので、林間放牧地における牧柵の維持管理費を調査した。その結果、慣行型牧柵が11.5円/m、耐雪型牧柵が1.3円/mで、後者は前者の約9分の1の維持管理費で済むことが判明した。また、林間放牧後における牧柵の隔障機能を24時間の牛群放牧で調査した。その結果、隔障機能の指標としての柵外採食距離は、慣行型牧柵が12.7±16.3cm、耐雪型牧柵(3段架線中、地上高115cmの最上段に通電したが13.8±21.9cm、簡易電気牧柵(地上高80cmの1段張り)が9.1±17.2cmであった。これらの柵外採食距離は、慣行型牧柵と耐雪型牧柵との間には有意な差は認められなかったが、この両者と簡易電気牧柵との間には有意な差が認められた(P<0.05)。
以上のことから、耐雪型牧柵は慣行型牧柵よりも簡易な維持管理性から低コストな維持管理費になることを昨年度からの2年間の調査から明らかにした。また、牧柵の隔障機能は、慣行型牧柵と変わらないことも確認した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 細川 吉晴: "積雪地帯における放牧施設の設計に関する研究" 日本畜産学会東北支部会報. 40. 141-150 (1991)

  • [文献書誌] 細川 吉晴: "傾斜放牧地における牛群行動からみた施設配置" 日本畜産学会東北支部会報. 40. 156-160 (1991)

  • [文献書誌] HOSOKAWA,YOSHIHARU: "Fencing Device for the Pasture Utilization VI.Effects of grazing behavior out of fence on the tensile strength of barbed wire" J.Japan.Grassl.Sci.37(2). 261-267 (1991)

  • [文献書誌] HOSOKAWA,YOSHIHARU: "Development of a fencing system to reduce snow damage in snowy area.Japan" Extended Abstracts of the 3rd International Symposium on cold region development. 69-69 (1991)

  • [文献書誌] 細川 吉晴(ほか4名): "積雪地帯における放牧施設の設計ー東北大学川渡農場における牧柵の維持管理ー" 日本畜産学会東北支部会報. 41. 63-63 (1991)

  • [文献書誌] 細川 吉晴(ほか4名): "積雪地帯における放牧施設の設計ー北里大学八雲牧場の平坦地における牧柵の維持管理ー" 日本畜産学会東北支部会報. 41. 164-164 (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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