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1992 年度 実績報告書

積雪地帯における耐雪型牧柵の開発とその実用性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02806052
研究機関北里大学

研究代表者

細川 吉晴  北里大学, 獣医畜産学部, 助教授 (40146337)

研究分担者 岩根 和夫  岩手大学, 農学部, 助教授 (60003795)
畔柳 正  北里大学, 獣医畜産学部, 講師 (50205259)
キーワード積雪地帯 / 放牧技術 / 低コスト / 有刺鉄線牧柵 / 電気牧柵 / 耐雪型牧柵
研究概要

積雪地帯における牧柵雪害を解決するために耐雪型牧柵を開発し,その実用性を検討したところ,以下の結果を得た。
1.牧柵の構造変化として,有刺鉄線牧柵では牧区のコーナー部の柵柱に傾倒・沈下および架線の弛みが多く生じた。耐雪型牧柵の高張力鋼線の張力低下は10〜15%であり,強固なコーナー柱構造ほど架線張力を低下させないといえる。
2.有刺鉄線牧柵と耐雪型牧柵を山地傾斜地に設置して,維持管理費を調査した結果,前者が25.7円/m,後者が4.4円/mであった。耐雪型牧柵の維持管理費は慣行型牧柵より極めて低コストであることが判明した。
3.管理が不十分になりがちな山地傾斜地などの牧場でも通用する耐雪型牧柵をあり方を今までの研究成果から検討し,新型牧柵の資材や構造を設計した。
4.新型牧柵を試作し,山地傾斜地に523m施工したが,これは有刺鉄線牧柵の機能を格段に改良した。とくに施工労賃は有刺鉄線牧柵が約610円/mであるのに対し,この新型の耐雪型牧柵では175円/mであり,新型の耐雪型牧柵は施工労賃を低減できた。ただ,試作のために資材費は算定できないので今後の検討課題である。また,この牧柵は放牧期間中の脱柵はなく,牧柵の倒伏復元作業も簡易であり,資材には耐久性のあるものを使用したり,景観的にも見栄えのするものを設置できた。このために,この新型牧柵は,(1)脱柵防止性,(2)容易な維持管理性,(3)耐久性,(4)景観向上性などの機能を有することが確認された。このように,試作段階のものではあっても十分な実用性が確認された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 細川 吉晴: "積雪地帯における放牧施設の設計に関する研究" 日本畜産学会東北支部会報. 40(3). 141-150 (1991)

  • [文献書誌] 細川 吉晴: "積雪地帯における牧柵の機能と構造に関する実証的研究" 東北草地研究会誌. 5. 38-100 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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