研究課題/領域番号 |
02807016
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
磯部 芳明 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (70094357)
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研究分担者 |
井上 慎一 三菱化成生命科学研究所, 主任研究員
西野 仁雄 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (60073730)
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キーワード | Arginine Vasopressin / Suprachiasmatic nucleus / Vasoactive intestinal peptide / Slice culture / Gastrin releasing peptide / Circadian rhtyhm / Intracell Ca |
研究概要 |
概日リズムの発現機構を解明する目的で、その中枢とされている視交叉上核のペプタイドに着目し生後発達との関連でAVP(Arginine vasopressin)の測定を行なった。また、生物時計のエントレーニング機構を調べるとき成熟動物では環境因子を大きく変えることには限界があり適切なAssay系の開発が求められている。そこでSCNの分散培養を用いて、vivoでSCNからのアウトプットに関与するとされているAVPの培養ディシュ中に分泌される濃度を経時的に測定した。手技として、明暗周期下生まれた生下日の仔ラットのSCNを取り出し、コラゲナーゼ処理により分散させ、DMEMを基本培地として初代培養を行なった。仔ラットからの細胞調製時刻を12時間変えると培養14日目でAVPの分泌リズムの頂値出現時刻が約12時間位相が移行していた。このことは生後1日令の仔ラットですでに生物時計の位相角が決定されていることを意味している。実験の途中でわかったこととして、初期の播種細胞数とAVPの濃度とは比例せず、AVP播神経細胞以外からも分泌されている可能性が推測された。 SCNでのリズム発現機序の分子レベルでの解明とともにその細胞内や細胞間での連絡様式を知ることは、約24時間の周期が1細胞内で生起する現象なのか、それとも数個の細胞の連係して発生するのかの大きな課題とされており、これを知る目的で培養細胞を用い細胞内CaをFura-2を指標てして細胞の興奮性を調べた。SCNへの入力に重要な意味を持つGlutamateを測定チャンバー内にパルス的に投与すると細胞内Caの振動現象が認められた。この時興奮現象のピークは隣接する神経細胞間で同期していた。このことからだけでは断定はできないが、何らかの、神経細胞間の情報を連絡する物がある可能性が示唆される。この細胞内Caの測定は生理研の菅野、葉原らの指導の下に行なった。 現在、新たな展開の下に「Organotipic slice culture」を行ない、ペプタイドの相互作用と細胞レベルでの検討を行なっている。
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