研究概要 |
膜結合型カルモデュリンの免疫電顕をEGTAー洗滌,非洗滌,Ca処理シナプトソ-ム膜(以下SM)について行い、CaM密度がこの順序で増加していることを明らかにした。 CaM依存性アデニル酸サイクラ-ゼ、CaM依存性プロテインキナ-ゼII(以下CaMーキナ-ゼII)の両活性をSM標申に見出したがホスホジエステラ-ゼ活性は見出されなかった。 pCa6.2におけるアデニル酸サイクラ-ゼ活性はGTP+CaM,CaM+βーアドレナリン作動性アゴニストの組合せのどちらかによっても協調的に活性化された。 また、プロテインキナ-ゼA活性とその基貭、CaMキナ-ゼIIの基貭もSMに見出された。 ^<32>Pオ-トラジオグラフィ-, ^<125>ICaMオ-バ-レイ法によって、いくつかのCaM結合タンパク貭をSDSーPAGE上に証明することができた。 CaM結合タンパク貭にはCa依存性のものと非依性のものがあり、前者の回収量はSM調製液のCa濃度によって影響を受けないが、非依存性のものは100μMCa^<2+>の存在で回収量が減少した。 今回の知見は、EGTAー洗滌SM標品が脳SMにおけるCaMの役割を研究するのに役立つ系であることを示している。
|