研究課題/領域番号 |
02807047
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
内山 竹彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (30072333)
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研究分担者 |
加藤 秀人 東京女子医科大学, 医学部, 助手
厳 小傑 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80195627)
八木 淳二 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70182300)
今西 健一 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80124527)
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キーワード | superantigens / exotoxins / T cells / MHC class II molecules / TCR / toxic shock syndrome / HUVEC / ILー2 |
研究概要 |
我々は本研究費補助金により、ス-パ-抗原活性を有する細菌外毒素にによるヒトやマウスT細胞の活性化作用機序と惹起される急性全身性感染症、トキシックショックシンドロ-ム(toxic shock syndrome,TSS)に見られる血管炎のモデル実験等について解析した。我々が用いたブドウ球菌由来細菌外毒素TSS toxinー1(TSSTー1),staphylococcal enterotoxin A〜E(SEA〜SEE)はTSSの原因外毒素であり、かつ強力なT細胞活性化作用を示す。in vitro組織培養システムでヒト臍帯血管内皮細胞Human unbilical vascular endothelial cells(HUVEC)にリコンビナントヒトγーインタ-フェロン(γーinterferon,γーIFN)を作用されると、HUVECはHLAクラスII分子を細胞表面に表現するようになる。HUVECのHLAクラスII分子の表現量はγーIFNの濃度や作用時間と正の相関をもって増加かる。HLAクラスII分子を表現したHUVECはTSSTー1やSEA結合性を獲得する。その結合活性はHLAクラス表現量と正の相関を示す。さらに、このHLAクラスII分子を表現したHUVECはヒト末梢血T細胞の外毒素(SEA〜SEE,TSSTー1)による活性化において、T細胞増殖反応やILー2やγーインタ-フェロンの産生の効果的なアクセサリ-活性を示す。TSS患者において、血管内皮細胞を舞台とした種々のリンフォカインの大量産生は内皮細胞周囲の生理的環境に撹乱を誘導するであろう。さらに、血管内皮細胞上でMHCクラスII分子結合外毒素の認識によるT細胞の標的細胞(血管内皮細胞)障害活性も生じ、血管内皮細胞の直接的障害も生じると思われる。以上のことを考慮に入れると、我々の行った実験結果は、血管内皮細胞を舞台とした外毒素によるT細胞の活性化がTSSに見られる異常反応の増悪因子として作用することを示している。
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