研究課題/領域番号 |
02807058
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
井上 勝一 北海道大学, 大学院・環境科学研究科, 助教授 (10213159)
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研究分担者 |
川上 義和 北海道大学, 医学部, 教授 (10001877)
斎藤 和雄 北海道大学, 医学部, 教授 (80000917)
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キーワード | フロ-サイトメトリ- / スピットラッピング法 / 活性酸素 / 2.7ダイクロロフルオレッセンダイアセテ-ト / クロノジェニックアッセイ |
研究概要 |
半定量的に細胞内に発生した“活性酸素"をフロ-サイトメトリ-を用いて測定し、発癌との関係を明らかにすることが本研究の目的である。当該年度は1)癌細胞を用いたコロニ-形成法で細胞内に取り込まれても細胞毒性の少ない蛍光物質または蛍光前駆物質を選択する。2)フロ-サイトメトリ-で測定した“活性酸素"量とスピントラッピング法を用いたESR測定による“活性酸素"量との相関性を検討することを目標とした。1)に対してはヒト肺癌培養細胞、PCー6小細胞癌およびPCー10扁平上皮癌細胞を用い、ニトログル-テトラゾリウム、塩化シアノディトリ-ルテトラゾリウム、2.7ダイクロロフルオレッセンダイアセテ-トについて検討したが、いずれも対照に比して20%以上の抑制はみられなかった。2)については現在、2.7ダイクロロフルオレッセンダイアセテ-トについてのみ行なっているが、フロ-サイトメトリ-による測定しESR測定では解離が認められる。即ち、ESR測定で“活性酸素"が認められてもフロ-サイトメトリ-では認められないことがない。その理由として1)測定感度の差による。2)ESR測定は細胞内及び培養液中に存在する“活性酸素"を合わせて測定するが、フロ-サイトメトリ-では細胞内の“活性酸素"のみを測定するなどの相違によるものと考えられる。現在、両者の差違がどのような場合に生じるかを検討中であり、将来細胞による変化についても検討の予定である。
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