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1991 年度 実績報告書

末梢神経障害における神経成長因子の遺伝子発現とその調節機構に関する研究ー末梢神経修復における意義

研究課題

研究課題/領域番号 02807085
研究機関愛知医科大学

研究代表者

祖父江 元  愛知医科大学, 医学部, 助教授 (20148315)

研究分担者 満間 照典  愛知医科大学, 医学部, 教授 (00111857)
木全 弘治  愛知医大, 分子医科学研究所, 教授 (10022641)
寺尾 心一  愛知医科大学, 医学部, 助手 (50188661)
熊沢 和彦  愛知医科大学, 医学部, 助手 (20178065)
キーワード末梢神経障害 / 神経成長因子 / mRNA / NGF / BDNF / NTー3
研究概要

神経系、とくに末梢神経の再生機構とtrophic factorの関係をin vitroとin vivoにおいて検討した。In vivoについてはマウスの坐骨神経で挫滅モデルを作成し、昨年に引き続き挫滅遠位部のNGF receptor,laminin A,B1,B2 subunit,type4.collagenとさらにmerrosinのmRNAの発現レベルを各々に対するcDNA probeを利用してをNorthern blott hibridizationを行い測定した。同時にβactin mRNA量を測定し、それに対する比率として発現レベルを表現した。NGF receptorはcrush後挫滅遠位部で著明に増加し、挫滅7日目以後には再び減少した。一方laminin B1 B2 chainとtype4.collagen mRNAは挫滅後急速に減少し、14日目位から増加し、21日目にはほぼ正常範囲に復した。さらにmerrosinもほぼ同様の変動態度を示した。形態的には挫滅遠位部で挫滅後7日目位から再生軸索とremyelinationが観察された。上記の各mRNAの変動の調節因子は種々のものが考えられるが、神経軸索の再生過程と対応してそのレベルが変動しており、おそらくSchwann細胞と軸索とのcontactが重要な因子の1つであると考えられる。
一方in vivoについてはSchwann細胞のNGF,BDNF,NTー3などの神経成長栄養因子の産生とその調節を検討した。生後2〜3日目のSchwann細胞を培養し、NGF,BDNF,NTー3,mRNAレベルをNothernーblot hibrizationによって検討した。培養3日後のSchwann細胞ではNGF,NTー3,mRNAはいづれも検出可能なレベルでありいづれもSchwann細胞により産生されることが明らかである。しかしその産生レベルは3者間で異なっておりNGFが最も高くBDNF,NTー3の順であった。とくにNTー3は極めて低いレベルにとどまった。さらに今後この産生レベルの調節因子としてのcAMP,neuronal contactなどの意義についても検討したい。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Yasuda T.,Sobue G.ea al: "Nerve growth factor enhances neurite arborization of adult rat sensory neurons." Brain Res.524. 54 (1990)

  • [文献書誌] Yasuda T.,Sobue G.ea al: "Human peripheral nerve sheath neoplasm:expression of schwann cell-related markers and their relation relation to malignant transformation." Muscle & Nerve. 14. 812-819 (1991)

  • [文献書誌] Ito T.,Sobue G.et al.: "Geometory of adult rat sensory neurons in culture:effects of laminin." Neurosci.Lett.123. 212-216 (1991)

  • [文献書誌] Kachi T.,Sobue G.et al.: "Central motor and sensory conduction in X-linked recessive bulbospinal neuronopathy." J.Neurol.Neurosurg.Psychiatry.

  • [文献書誌] Itoh T.,Sobue G.et al.: "Phosphorylated high molecular neurofilament protein in the peripheral motor,sensory and sympathetic neuronal perikarya." Acta Neuropathol.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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