研究課題/領域番号 |
02807098
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
吉岡 加寿夫 近畿大学, 医学部, 講師 (60111035)
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研究分担者 |
村上 佳津美 近畿大学, 医学部, 助手 (50219888)
赤野 則久 近畿大学, 医学部, 講師 (10167223)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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キーワード | IgA腎炎 / プラスミノ-ゲン・アクチベ-タ- / プラスミノ-ゲン・アクチベ-タ-・ヒンヒビタ- / トランスホ-ミング成長因子β / in situ hybridization / In situ hybridization |
研究概要 |
1.IgA腎炎患者の血中IgAとヤギIgGとの親和性について IgA腎炎患者の血中IgAがヤギIgGと結合することがELISA法によって明らかになった。これはおそらく、IgA型リウマチ因子をみているものと考えられるが、IgA腎炎患者の血中では、正常人よりも有意に高値を示した。しかし、IgA腎炎以外の腎炎患者にも存在し、IgA腎炎に特異的とは言い難かった。 2.IgA腎炎における凝固線溶系の関与について 免疫電顕によってtissuーtypeプラスミノ-ゲン・アクチベ-タ-は、糸球体内皮細胞に、また、プラスミノ-ゲン・アクチベ-タ-・インヒビタ-は糸球体上皮細胞とメサンギウム細胞に存在することが確認された。IgA腎炎に対する6ヶ月間のカクテル療法(免疫抑制剤プラス抗凝固剤療法)は、蛋白尿の減少効果をもたらし、その効果は約4ー5年間持続した。治療前後の腎組織所見の比較で、activity indexは有意に低下し、chronicity indexは不変であった。この治療法は、進行性因子を有するIgA腎炎の治療法として期待できる。 3.糸球体障害を細胞外マトリックス,成長因子について 糸球体細胞による細胞外マトリックスの産生刺激因子として、transforming成長因子β(TGFβ)の重要性が、動物実験から指摘されているが、ヒト腎炎組織でのTGFーβ蛋白とmRNAの発現が免疫組織化学方法とin situ hybridizationで明らかになった。
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