研究課題/領域番号 |
02807101
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中川 秀己 東京大学, 医学部(病), 助教授 (20114580)
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研究分担者 |
徳永 勝士 東京大学, 医学部(病), 助手 (40163977)
朝比奈 昭彦 東京大学, 医学部(病), 助手 (50202601)
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キーワード | 乾癬 / HLA-C分子 / 73番目アラニン / 9番目アスパラギン酸 / レオウイルス |
研究概要 |
我々は既に日本人乾癬患者においてその発症にHLA-C分子の1ドメインの73番目のアラニンを規定する部位の塩基配列が疾患の発症に重要な関連性がある可能性を報告した。更に今まで報告されているHLA-C分子の塩基配列を詳細に検討したところ、9番目のアスパラギン酸を規定する塩基配列も乾癬患者に高率に見い出されるHLA-Cw6に存在することが判明した。そこで、約80名の乾癬患者においてこの部位の塩基配列をPCR法にて検討したところ、HLA-Cw6、Cw7およびCw7の亜型が9番目のアスパラギン酸を保有することがわかった。更に我々は同部位のDNA配列を検討することにより、我々のデータの裏付けをとることができた。73番目のアラニンと9番目のアスパラギン酸とどちらが疾患の発症に重要であるかを統計学的に解析したところ、アラニンの方が第一義的であるがアスパラギン酸も二義的に働き、疾患を発症させている可能性がうかがわれた。日本における我々の結果が正しいものであるか、結果に人種的差異があるかを検討する目的でノルウェーおよびイスラエルのグループと共同研究を開始したが、前段階のデータは、我々の結果か人種差に関係なく普遍的に言えるものである可能性が示されている。 合成蛋白を用いた患者血清、リンパ球での検討はまた始まったばかりである。前段階の結果では合成蛋白に交叉反応する抗体が患者血清中に高い値で存在することが示された。
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