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1990 年度 実績報告書

末梢神経自家移植によるラット脳神経の再生

研究課題

研究課題/領域番号 02807131
研究機関金沢大学

研究代表者

石瀬 淳  金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (50212882)

研究分担者 長谷川 光広  金沢大学, 医学部, 助手 (70218460)
キーワード神経再生 / フリ-ズフラクチャ-法 / 超微形態 / ランヴィエ絞輪 / 移植
研究概要

生後4週の雌Wistar rat10匹を用いて、坐骨神経(末梢神経)の自家移植による顔面神経(末梢神経)の再生実験を行った。各ratを全身麻酔下に無菌的に一側の坐骨神経を大腿部でとりだし(長さ約2mm)、更に一側の顔面神経を下顎部で露出して切断し、その両端に坐骨神経のgraftを端々吻合して移植した。各ratは、コントロ-ル(Day 0)とともに1週、2週、4週、6週、8週、10週、12週飼育してから、それぞれの移植したgraftをとりだして固定し、エポン樹脂包埋による超薄切片と、凍結割断レプリカを作製して電顕にて観察した。超薄切片では、axonと有髄線維のmyelinの変性(Waller変性)が全ての時期で認められたが、その程度と範囲は2週目が最大で、4週目以降は次第にSchwann cellと無髄線維の増生が目立つようになった。また4週目以降は薄いmyelinと短いinternodeの再生が出現した。レプリカでは、各時期においてWaller変性を起したaxonとmyelin鞘のほかに、Schwann cellと同定されるBungner bandleが多数認められた。これはmyelinを形成する場合は、細胞質を持つ部分にpinocytosisが多数認められることで比較的容易に同定できるが、myelin形成をしない場合は、pinocytosisが認められないことが多く同定が困難であった。このmyelin形成に与っているSchwann cellの数は、時期を追う毎に増加していたが、その表面のpinocytosisの密度を計算し、nonーparametric法により一元配置分散分析を行うと、各時期の統計的有意差は現在のところ認められていない。また有髄線維のnode of Ranvierは現在のところまだ見つかっていない。今後このnode of Ranvierと無髄線維のaxon membraneにおけるsodium channel様の蛋白粒子の集積の有無を重点的に観察する予定である。

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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