研究概要 |
1),9Lラットglioma細胞移植ラットに対して,抗イディオクイプ抗体の免疫によって,液性免疫能が誘起された(Ab_3の誘導)。また脾細胞中のキラ-細胞活性も亢進している点が確認された。腫瘍増殖抑制効果については明らかでなかったが、サプレッサ-T細胞をサイクロフォスファマイドによって抑制すると,腫瘍反殖抑制豊、の増強を認めた。 2),12名の脳腫瘍患者血清中の自己腫瘍に対する抗体(Ab_1)を,Ab_2を用いたELISA法によって測定したが,明らかなAb_1の形成は認めなかった。これは,ヒトとラットの種特異性の関与,脳腫瘍における癌関連抗原の発現量の少ない点等が考えられた。 3),悪性脳腫瘍の癌関連抗原を認識するヒト型モノクロ-ナル抗体(CLNーIgG)を用いて,xenageneicに,抗イディオタイプモノクロ-ナル抗体(Idioー33)を作製した。このIdioー33(Ab_2)の免疫によって,抗・抗イディオタイプ抗体(Ab3)の誘導が認められた。またdelayed type hypersensitivityの活性化が認められた。さらに,ヒト型モノクロ-ナル抗体(CLNーIgG)投与患者において,抗イディオタイプ抗体の形成が認められ,さらにヘルパ-T細胞活性の上昇も認めた。
|