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1990 年度 実績報告書

DNA相同性からみた有毒フザリウム真菌の化学分類

研究課題

研究課題/領域番号 02807206
研究機関東京理科大学

研究代表者

上野 芳夫  東京理科大学, 薬学部, 教授 (00084418)

研究分担者 川村 理  東京理科大学, 薬学部, 助手 (30204770)
根本 清光  東京理科大学, 薬学部, 助手 (90189366)
杉浦 義紹  東京理科大学, 薬学部, 助手 (10196719)
キーワードフザリウム真菌 / トリコテセン系化合物 / 菌体外酵素 / プロトプラスト
研究概要

本研究はDNAの相同性に基づく有毒フザリウム真菌の同定および分類を目的としている。二次代謝産物や分泌酵素の違いによる化学分類法と比較検討するために、本年度は有毒フザリウム真菌の産生する代謝産物のうち重要なマイコトキシンであるトリコテセン系化合物の分析と菌体外分泌酵素の種類およびその活性の分析を市販のキット等を用いて行った。次に多数の供試菌株より効率よくDNAを抽出する方法として、細胞壁溶解酵素を用いて菌体のプロトプラスト化によるDNA抽出法を検討し、その条件の確立および数菌株よりDNAの抽出を試みた。なお供試菌種および菌株は赤色系色素を産生する群のうち9種28菌株を選んで行った。マイコトキシン生産性の結果はトリコテセン骨格の8位にカルボニル基を有しないAタイプと有するBタイプに分けて比較した。スポロトリキエラ節ではフザリウム・ポアエが両タイプを産生した(但し、菌株は異なる)以外すべてAタイプ、ディスカラ-節はフザリウム・サムブシナムがAタイプであったが他はBタイプであり、ギボ-サム節とロゼウム節の供試菌には生産性がなかった。アピザイムによる酵素分析の結果、19種類中14種類に酵素活性が認められ、供試菌株に共通であった。しかし、アルカリフォスファタ-ゼ、エステラ-ゼおよびフォスフォアミダ-ゼ活性度に菌種の違いが認められ化学分類に有効であることが示唆された。フザリウム真菌のプロトプラスト化は異なる4種類の安定剤条件で比較した結果、糖類より無機塩の方が安定剤として最適で1.2MKclを用いた場合3時間後に2×10^5個/mlのプロトプラストを得た。プロトプラスト1g当りDNA50〜250ngを得、純度はOD260/280から1.6〜1.8であった。次年度では非アイソト-プ試薬による相同性試験法の開発およびサザン法によりDNA断片を用いた相補性パタ-ンによる同定法の検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 佐藤 洋一: "DNA相同性から見た“Fusarium nivale Fnー2B"の位置づけ" 第32回マイコトキシン研究会学術講演会要旨. 16 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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