• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 研究成果報告書概要

カラ-RDSによる立体知覚解析ー色による眼球共役・輻輳運動の優位性ー

研究課題

研究課題/領域番号 02808006
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 情報学
研究機関大阪電気通信大学短期大学部

研究代表者

河合 秀夫  大阪電気通信大学, 短期大学部, 助教授 (80124767)

研究分担者 田村 進一  大阪大学, 医学部, 教授 (30029540)
研究期間 (年度) 1990 – 1991
キーワードランダムドットステレオグラム / 眼球運動 / 赤外線TV眼底カメラ / 輻輳運動 / 立体知覚 / 融像 / カラ-RDS / 視差
研究概要

従来,眼球輻輳運動は立体視要因の一つであると考えられてきたが,我々が2年前行った白黒RDSを対象とした実験から,この定説を覆すような実験結果を得た.今回,この実験をカラ-RDSにまで対象を広げ,色情報を考慮した立体知覚解析を行った.
(1)今回の実験においては,最初に初期注視点を与えキャリブレ-ションを行った.そのため,この時点においてはマクロな融像を助長する輻輳運動(保持運動)がすでに起こり,動的にRDSを呈示しても輻輳運動は見られなく,共同運動のみが現われた.注視点分布も全体的に小さい.
(2)左右眼に背景とRDS部の明度を違えて呈示した場合は,左右画面の色相,輝度,コントラストが多少異なっていても,立体知覚は可能である.明度を等しくした場合は,ほとんど知覚することができなかった.
(3)タ-ゲットが凸形状のRDSと凹形状のRDSでは,知覚できる時間は凸のRDSの方が早く知覚でき,学習効率も高い結果が得られた.
(4)知覚後の注視点は,全てのRDS(白黒RDSも含め)においてタ-ゲットの境界付近に注視点を移し背景との確認がなされている.
(5)動的に4枚の数字RDSを連続呈示し,その後に融像をリセットする初期注視点を挿入呈示したが,ある時間内では,この初期注視点は融像をリセットするのではなく,むしろ融像を持続させる結果となった.
(6)(5)において,同一RDSの呈示回数が増すにつれて,注視点の分布範囲が小さくなっていく傾向にある.呈示される度に形状に対する学習が行われ,ミクロな対応点探索域に入り注視点が一定したものと思える.また,数字を知覚(認識)する上で,特に数字のどの部分を注目して観察しているのか一概には定まらなく,傾向としては一つ前に呈示されたRDSの注視点が,続くRDSの注視点に影響を与えており,できる限り注視点を動かさずに見ようとする傾向が観察された.

  • 研究成果

    (14件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (14件)

  • [文献書誌] 論文 河合 秀夫: "ランダムドットステレオグラムによる立体知覚時眼球輻輳運動の解析" テレビジョン学会誌,No.1. 45. 305-311 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 口頭発表 河合 秀夫: "RandamーDot Stereogram立体知覚時の眼球運動解析" テレビジョン学会技術報告,VAI'90ー33 No.50. 14. 25-30 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 口頭発表 河合 秀夫: "RDSによる立体知覚時の眼球運動解析" 電子情報通信学会秋季全国大会シンポジュ-ム,No.SDー8ー5. 6・504-6・505 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 口頭発表 竹内 昭伸: "複数のRDSパタ-ンを呈示したときの立体知覚時の眼球運動解析" 電気関係学会中国支部連合大会,No.092417. 211 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 口頭発表 田中 隆志: "カラ-RDSパタ-ンを呈示した時の立体知覚時の眼球運動の解析" 情報処理学会第43回全国大会,7Gー4. 2・233-2・234 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 口頭発表 田中 隆志: "カラ-RDSパタ-ンを用いた立体知覚実験" 平成3年度電気・情報関連学会中国支部連合大会No.081516. 253 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 口頭発表 河合 秀夫: "動的カラ-ランダムドットステレオグラムによる立体知覚時の眼球運動解析" テレビジョン学会技術報告,視聴覚技術研究会 7月発表. (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Hideo Kawai: "Vergence analysis on stereoscopic perception using RDS" The Jounal of The Institute of Television Engineers of Japan (ITEJ). 46, No. 1. 93-96 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Hideo Kawai: "Eye movement analysis on stereoscopic perception using random dot stereogram, VAI'90-33" ITEJ Technical Report. 14, No. 50. 25-30 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Hideo Kawai: "Eye movement analysis on stereoscopic perception using RDS" 1990 Autumn National Convention Record. IEICE. Part 6. 6・504-6・505 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Akinobu Takeuchi: "Eye movement analysis at stereoscopic perception moment by displaying RDS patterns" Chyuugoku Convention Records of JCCES. 41, No. 092417. 211 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Takashi Tanaka: "Eye movement analysis on stereoscopic perception using color RDS" National Convention Records of IPS. 43, No. 7G-4. 2・233-2・234 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Takashi Tanaka: "Experiment of stereoscopic perception using color RDS patterns" Chyuugoku Convention Records of JCCES. 42, No. 081516. 253 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Hideo Kawai: "Eye movement analysis at stereoscopic perception moment by dynamic color random dot stereogram" ITEJ Technical Report. (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

URL: 

公開日: 1993-03-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi