• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 実績報告書

絹織物の風合いに関連する表面特性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 02808012
研究機関金沢大学

研究代表者

松平 光男  金沢大学, 教育学部, 助教授 (10142621)

キーワード絹織物 / 表面特性 / ちくちく感 / ソフトさ / 繊維 / 風合い
研究概要

布の表面から突出した繊維1本から人が受ける力を検出するため、オ-ディオピックアップヘッドを改良した"プリックルメ-タ"を試作した。人が繊維製品に接触したときに感じる"ちくちく感"は、曲げ剛い太い繊維に依存していることを、消費者による主観評価及び、プリックルメ-タによる客観評価法(本方法をピックアップ法と名付ける)により明らかにした。人が繊維から受けるちくちく感は、繊維端が約1mN以上の力を支持できる繊維によってもたされていることを明らかにした。
今回試作したプリックメ-タを用いて、絹単繊維からもたらされるわずかな力を検出し、他の一般的な力学特性も含めた絹繊維1本の性質から、絹織物のソフトで滑らかな風合いを、特に表面特性について解析し、以下の結論を得た。
1.絹紡績糸表面から突出している絹繊維から受けるわずかな力の大きさをピックアップ法で確認できた。この力は羊毛やポリエステル繊維に比べて小さかった。
2.絹単繊維の基本的な力学特性を計測し、ヤング率、せん断弾性率、横圧縮弾性率、及び動摩擦係数値を求めることが出来た。これらの値で考える限りにおいては、絹織物のソフト感や滑らか感の根拠は見あたらず、むしろ糸や布の集合構造にその原因があることが確認された。
3.絹単繊維の曲げ剛性は他の繊維に比べて小さく、繊維が曲げ柔らかいことが絹織物の風合いに大きく寄与している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Mitsuo Matsudaira: "Measurement of the Surface Prichle of Fabrics.Part I:Evaluation of Potential Objective Methods." Journal of the Textile Institute(英国). 81. 288-299 (1990)

  • [文献書誌] Mitsuo Matsudaira: "Measurement of the Surface Prickle of Fabrics.Part II:The Effect of Finislhng on Fabric Prickle." Journal of the Tektile Institute(英国). 81. 300-309 (1990)

  • [文献書誌] 松平 光男: "布の仕上げ工程における力学特性及び風合い変化" 繊維機械学会誌(論文集). 43. T120-T127 (1990)

  • [文献書誌] 松平 光男: "布の仕上げ処理工程による布表面の“ちくちく性"の変化" 金沢大学教育学部紀要(自然科学編). 40. 69-76 (1991)

  • [文献書誌] Mitsuo Matsudaira: "The Effect of Fiber Shepe and Fiber Aerenbly Structure on FUKURAMI of Silk Filamant Weaves" Journal of the Textile Institute(英国). 83. (1992)

  • [文献書誌] 松平 光男: "布表面の“ちくちく性"を評価するための客観評価法ーピックアップ法の紹介ー" 繊維機械学会誌(繊維工学). 44. 311-318 (1991)

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi