研究概要 |
本研究は、競技スポ-ツ選手として思春期から成人に達するまで激しい運動を続けてきたことが、その後の健康状態に良好な影響を及ぼす事を衛生学的な観点より実験的手段により研究している。 前年の結果(「Detraining 13週間までの結果では、糖代謝機能は低下するが、脂質代謝機能はむしろ向上し、細胞生免疫機能に差はない。1、第42回日本体育学会大会(富山市、1991)で発表)を踏まえて、老化等による細胞性免疫機能の低下局面をシミュレ-トする事をねらいとして、Detraining動物に免疫抑制剤を投与し、これに対する抵抗力を細胞性免疫機能を指標として測定する実験を行っている。 Detraining動物の調整は、前回とほぼ同じ条件であるが実験の規模を大きくし、より多くの機能測定を行うために運動負荷時間を30分に縮め、運動負荷期間を現在の5週間から8週間に延長した。また、運動を継続させる群は、Detraining群とどの測定項目とも大差ないので削除した。免疫機能測定方法はこれまで行なってきたin vitroでの方法(マクロファ-ジ貧食能、T細胞幼若化反応試験及びナチュラルキラ-活性測定)と耐糖能、血清コレステロ-ル分画とした。 結果については実験中のため,本報告には記載できない。 次年度はこれら二実験の結果を踏まえて,青・小年期の激運動経験がその後の健康状態を向上させる機能の有無を明らかにする方向で検討を続ける。
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