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1990 年度 実績報告書

受精卵の初期発生の分子機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02808030
研究機関北里大学

研究代表者

大槻 健蔵  北里大学, 衛生学部, 助教授 (60124559)

研究分担者 高尾 雅  北里大学, 衛生学部, 助手 (70216612)
キーワード卵プロテインキナ-ゼ / 特異活性化因子 / 特異リン酸化ポリペプチド / リン酸化ポリペプチドの生理活性 / 転写調節 / 初期発生
研究概要

平成2年度において、以下の研究成果を得た。
1.高塩抽出の卵特異プロテインキナ-ゼの酵素化学的特徴
未受精卵より1.5MKCLで抽出されるプロテインキナ-ゼ(PKase)をHPLCで高純度に精製し、その酵素化学的性質を異った生物種で比較した。その結果、本PKaseは(1)カゼインキナ-ゼII(CKーII)であること、(2)カイコ、ウニおよびニジマス卵でまったく同一な酵素であること、さらに(3)ポリアミンや塩基性ポリペプチドにより著しく活性が促進されることなどが明らかになった。
2.特異活性化因子と特異リン酸化ポリペプチド
DNAに親和性をもつ本キナ-ゼは、塩基性ポリペプチドによって著しく活性が促進されることから、どの種のポリペプチドが特異的に活性化するかを調べた。その結果、精子に大量に存在するプロタミンが最も有効であることが解った。さらに、プロタミン存在下で本PKaseで最もよくリン酸化されるポリペプチドは、分子量98ーKDaと70KDaの高塩抽出性のDNA結合性ポリペプチドであった。そかも、これらのリン酸化ポリペプチドはカイコ、ウニおよびニジマス卵に共通に存在することが明らかになった。
3.リン酸化DNA結合性ポリペプチドの精製と生理活性
CKーIIによって特異的にリン酸化される分子量98ーKDaポリペプチドは、プロタミンアフィニティカラムクロマトグラフィによって選択的に精製することが出来る。この精製画介をさらにHPLC(Mono Qカラム)により高純度に精製し、その生理活性を調べた。その結果、本ポリペプチドは、リン酸化を介してRNA polymerase III活性を有意に促進することを認めた、またエンハンサ-部位に結果活性を示すことから、本ポリペプチドは、転写調節因子であると考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Saito,H.,Shinohara,S.and Ohtsuki,K.: "Characterization of a basic polypeptideーactivated protein kinase in the eggs of the silkworm,Bombyx mori" Biochim.Biophys.Acta. 1035. 161-168 (1990)

  • [文献書誌] Takao,M.,Oikawa,A.and Yasui,A.: "Characterization of a superoxide dismutase gene from the archaebacterium Methanobacterium themoautophicum" Arch.Biochem.Biophys.283. 210-216 (1990)

  • [文献書誌] Ohtsuki,K.,Shinohara,C.Matsumoto,Saito,H.andKoto,t: "The hyperstimulatory effect of protamine on protein phosphorylation by casein kinase II (CKーII) in the eggs of sea urchin in vitro" Biochem.Biophys.Res.Commun.(1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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