1."大福帳"(受講カ-ド)を導入した授業を実践し、大福帳導入の学生に及ぼす効果を分析し、日本教育工学会年次大会(会場:千葉大学)でその効果(大福帳効果)を発表するとともに、その成果を三重大学教育学部紀要(第41巻)に投稿した(表題:大福帳による授業改善の試み、投稿日:1990・10・20)。すなわち、大福帳には次のような5つの効果の存在が、学生の提出したリポ-ト分析から明らかにされた。 (1)欠席防止効果・授業促進効果 (2)積極的な受講態度形成効果 (3)教師・学生の信頼関係形成・促進効果 (4)授業内容定着促進効果 (5)授業改善促進効果。 2.申請者担当の授業に対する調査「学生のよる授業評価」(学期末に実施)の分析から、「学生による授業評価」や「大福帳」を導入した申請者担当の授業に対する学生の評価は高く、「大学で受講した講義のなかで記憶に残るよい授業の一つである」と学生から評価されていることが分かった。「学生による授業評価」や「大福帳」を導入しようとする授業担当者の決意が、授業改善を促す大きな原動力になるとの結論に達した。 3.大学の授業を"感動のある授業"にする目的で、ビデオ・リポ-ト課題(授業「教育心理学」で最も関心をもった授業内容を6コマ・ビデオ台本にまとめよ)を与え、学年末に申請者が開発した「ビデオ接写システム」を使って6コマ・ビデオ台本をビデオ化し、その視聴会を開催した。このビデオ・リポ-トに対する学生の感想の分析を含む教育実践成果を(1)日本科学教育学会14年会(愛知教育大学)で発表するとともに、(2)三重大学教育実践研究指導センタ-紀要に発表した(表題:授業に導入したビデオ・リポ-トに対する学生の評価、印刷中)。
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