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2002 年度 実績報告書

イノシトール化学を基盤とした有用機能物質の精密設計・合成及び利用

研究課題

研究課題/領域番号 02F00170
研究機関愛媛大学

研究代表者

渡辺 裕  愛媛大学, 工学部, 教授

研究分担者 KANA M.Sureshan  愛媛大学, 工学部, 外国人特別研究員
キーワードイノシトールリン脂質 / 合成 / 超分子集積体 / ミオ-イノシトール / ケタール / ジケタール / 光学分割 / アセチルマンデル酸エステル
研究概要

1)膜透過性イノシトールリン脂質類の合成と評価:
脂肪酸側鎖をオリゴエチレンジオキシ系の金属のリガンドとなる鎖に替えたボスファチジルイノシトール及びその4,5-二リン酸の二種をミオ-イノシトールを出発原料として合成に成功した。リン酸のナトリウム塩は一般的に有機溶媒には不溶であるが、これらの場合には、ハロゲン系の有機溶媒に良く溶ける事が分かった。この性質を利用すればイノシトールリン脂質類の細胞膜透過が期待できるので、膜通過後の活性を調べ易いホスファチジルイノシトール3,4,5-三リン酸の合成を現在進めている。
2)超分子集積体の合成:
この件については特許の申請を予定しているものであり、交付申請時に記載した構造に関する情報は控えさせていただきますカミデザインした数種の誘導体の合成ができました。これらは組織的な超分子集積体を構築することを確かめました。またそれらが水ゲル形成の誘発剤となることもわかってまいりましたので、機能性材料として特許申請の予定にしています。
3)光学活性イノシトール誘導体の簡便な合成法:
上記2)の研究と関運して、ミオ-イノシトールの1,2-ケタール、1,2:4,5-ジケタール(いずれもシクロヘキシリデンおよびイソプロピリデン体)及びオルソエステル誘導体の簡便な光学分割の方法を見いだした。これらはいずれも、光学活性アセチルマンデル酸エステルとしてジアステレオマーに誘導後、再結晶かシリカゲルクロマトグラフィーで容易に分割できた。これらの誘導体は、従来汎用されている割には優れた光学分割法が無かったものであり、本法は有用な分割法になるものと思われる。
早速、本法によって得られた光学活性体を出発原料として、2)における合成に利用している。
以上のような状況であり、論文としてまとめるための準備までにはまだ至っておりません。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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