研究課題/領域番号 |
02F00299
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
枡田 幹也 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授
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研究分担者 |
LU Zhi 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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キーワード | small cover / トポロジー / 組合せ論 / 群作用 / 凸体 / 同変コホモロジー / face ring / コボルディズム |
研究概要 |
固定点が孤立している群(Z_2)^k作用を研究している。孤立固定点のみをもつ群(Z_2)^k作用をもったn次元閉多様体Mが与えられたとき、各固定点に対し、接表現のデータと同等なnomal dimensional sequenceというものが決まり、それらの集合は群作用の重要な量となっている。特に、すべてのnormal dimensional sequenceが異なっているとき(この場合、normal dimensional sequence setはprimeという)、normal dimensional sequence setは、孤立固定点のみをもつ(Z_2)^k多様体の同変コボルディズム不変量である。 今年度は特に、作用する群の階数kと多様体Mの次元nが一致する場合を研究した。この場合、Mをmod 2トーラス多様体という。Mod 2トーラス多様体は、軌道空間が角付き多様体となるというよい性質をもっている。単純凸多面体は角付き多様体の典型的な例で、軌道空間が単純凸多面体となっているものをsmall coverという。Small coverは軌道空間が凸多面体ゆえ、組み合わせ論を密接に結びついた興味ある対象である。実際small coverを通してトポロジーと組合せ論との間に面白い関係が考察されている。我々は、nomal dimensional sequenceの観点からmod 2トーラス多様体、small coverの研究を行った。この場合、normal dimensional sequenceは行列を用いて表され扱いやすい。これまでの主たる結果として、mod 2トーラス多様体の固定点の数に関する上限を与えた。この上限は、実際あるmod 2多様体で実現され最良の評価である。ただ、small coverでこの上限が実現できるかどうかは(4次元以上の場合)未解決で、今後の研究課題である。
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