研究課題/領域番号 |
02F00605
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
鈴木 正昭 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 教授
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研究分担者 |
WANG Guang Xing 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 外国人特別研究員
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キーワード | アクロメリン酸 / アクロメリン酸受容体 / アロディニア / MFPA / 光親和性標識プローブ |
研究概要 |
アクロメリン酸は難治性の神経性疼痛の一つであるアロディニアを誘発させるが、類似の構造を持つカイニン酸が全くその作用を示さないことから、アクロメリン酸に特異的な未知の受容体が存在する可能性が示唆されている。本研究では、この新規アクロメリン酸受容体を同定・解析するための光親和性標識プローブの設計・合成を試みた。アクロメリン酸より数倍強い脱分極作用を示し、より単純な構造を持つ人工類縁体MFPAをリード化合物として、プロリン環の4位に光官能基と検出用のヨードを導入したフェニル基をエーテルの形で結合させたプローブ分子を設計した。まず、設計した分子がアクロメリン酸活性を示すか確認するため放射核非標識体の合成を検討した。骨格構築の鍵反応としては、光官能基を有するフェノール体とヒドロキシプロリン誘導体の光延カップリングを検討することにした。4-ヒドロキシ-L-プロリンを出発物質とし、7行程を経て2位にカルボキシメチル基を導入した4-ヒドロキシプロリンユニットを合成し、フェノールユニットはニトロフェノールから3段階で合成した。二つのユニットを光延反応の条件で反応させたところ、4位の立体化学が反転してフェノキシ基が導入された化合物を得ることができた。これを脱保護し、イオン交換クロマトグラフィーにて精製することで目的の化合物が得られた。合成した化合物の生物活性を評価したところ、天然のアクロメリン酸に匹敵する強いアロディニア誘発作用を示すことがわかった。この結果を承けて、光親和性標識プローブとして活用するため同分子への放射性元素導入反応を検討し、パラジウム触媒によるスズ化反応とスズ-ハロゲン交換反応によって効率的に合成する手法を確立した。今後、放射標識プローブの合成とこれを活用した光親和性標識実験を行う予定である。一方、アゴニストおよびアンタゴニスト活性を示す化合物を創製するため、種々の類縁体の合成を行った。
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