研究課題/領域番号 |
02F00657
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
荒川 泰彦 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授
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研究分担者 |
PARK SE?KI 東京大学, 先端科学技術研究センター, 外国人特別研究員
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キーワード | 半導体量子ドット / 有機金属気層堆積法 / 高密度量子ドット / AlAs層 / 段階的に原料の供給量を変化 |
研究概要 |
量子ドットを代表とする量子マイクロ構造を埋め込んだ半導体レーザは、閾値電流密度の低減など、今後の光通信分野に革命をもたらすと期待されている。しかし、そのためには、10nm程度の量子ドットを高均一、高密度で作製する必要があり、現在、その確立した技術は存在しない。本研究に於いて、有機金属気相成長(MOCVD)装置を用い、AlAsの下地の上に、高密度のInAs量子ドットを作製することに世界で初めて成功したので報告する。 常、GaAs(001)上にAlAsを成長すると、表面が荒れ、デバイス作製には向かない。しかし、この表面の荒れこそ、量子ドットが最初に形成されるサイトに最適であることに気が付き、逆にこの表面を利用することによって、4.7x10^<11>cm^<-2>という高密度量子ドットを作製した。量子ドットのサイズは、平均で14nm。また、MOCVD成長時に、原料をGaAsから、AlAsに切り替える際、通常は、成長中断を行なうが、AlAs成長にとって、この中断は、GaAs層とAlAs層の界面に致命的な欠陥を導入する機会となり、光学特性に悪影響を及ぼすことを見出した。そこで、中断ではなく、段階的に原料の供給量を変化させることによって、この問題を解決した。この方法により作製された量子ドットの品質を確認するために、フォトルミネッセンス(PL)測定を行なった結果、波長1276nm付近に、半地幅27meVの量子ドットからのピークを確認した。また発光強度も強く、高品質な量子ドットが形成されたことを確認した。 今後、量子ドットとAlAs層との界面の条件を変化させることによって、更に発光強度の強い、優れた光学特性を持つ量子ドット作製を行なう予定である。
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