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2003 年度 実績報告書

発展途上国における水資源の効率的運用

研究課題

研究課題/領域番号 02F00832
研究機関東京大学

研究代表者

滝沢 智  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授

研究分担者 YUSUF Muhammad Abu  東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
キーワード水資源 / 地下水 / 汚染 / 水系感染症 / 砒素 / フッ素 / 硝酸性窒素 / 水害
研究概要

増大するアジアの人口と経済を支えるためには、水の供給が最も重要である。これまでの研究では、以下の点に焦点を当てて文献調査を行うとともに、バングラデシュ、マレーシア、タイ、中国などの現地を訪問して情報を収集した。
・水をめぐる争いに関する問題:アジアのいくつかの国、地域では国際河川や、地域内を流れる河川を巡って争いが深刻化している。
・水と災害:洪水、降雨による災害など。
・水不足による問題。急速な都市化と経済開発により、アジア諸国では水需要が急増している。日本の高度経済成長期と対比しつつ、アジアの都市及びその近郊における水不足の現状を調査した結果、多くの地域で水不足が社会・経済開発の妨げとなっていることがわかった。
・水系感染症と人間の健康。アジアの開発途上国では、適当な処理を受ける下水の割合はきわめて低く、多くは無処理のまま放流されている。汚染された水で泳いだり、魚を取ったりした子供たちは、下痢症やトラコーマなどの眼病に感染し、年間600万人が失明している。
・飲料水中の砒素やフッ素。バングラデシュでは広範囲にわたって、地下水中に砒素が検出され、国民の健康に被害を及ぼしている。インド、中国、モンゴルなどでは、地下水中のフッ素濃度が許容濃度をはるかに超えており、歯や骨に被害が出ている。
・飲料水中の硝酸性窒素。化学肥料の増加、農業パターンの変化などから、地下水や表流水が硝酸性窒素により汚染され、乳幼児に健康被害が発生している。
これらの、水をめぐる「危機」に対して、国連をはじめとする世界各国がどのような対応をしてきたか、また、日本の過去の経験について第3回世界水フォーラムで発表された結果などを中心に、対応の経過をまとめた。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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