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2002 年度 実績報告書

新規シアロ糖鎖固相合成法の開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 02J02517
研究機関岐阜大学

研究代表者

安藤 弘宗  岐阜大学, 農学部, 特別研究員(PD)

キーワードシアロ糖鎖 / シアル酸 / 固相合成
研究概要

本年度は、本研究で確立を目指している新規シアロ糖鎖固相合成法の基盤となる、シアル酸供与体の開発に重点を据えて研究を行った。一般に、固相担体上でのグリコシル化反応は、担体に固定化した基質の反応性の低下に起因して、高水準の効率性を達成することが難しいとされている。その為、固相反応を基盤とする方法論の有用性は、必然的に、グリコシル化の効率に大きく影響を受けることとなる。そこで、本研究で提唱した方法論を、実際性、信頼性の高いものとして実現する為に、グリコシル化反応の中で、もっとも効率の低いものであるシアリル化を改善することに着手した。
シアル酸供与体の反応性は、C5位のアミノ基の保護基によって大きく変化することが、最近知られるようになった。天然に広く分布しているシアル酸はC5位にアセトアミド基を有していることから、元来の供与体もアセチル基をC5位アミノ基の保護基として採用していた。しかし、それをN,N-ジアセチル、N-トリフルオロアセチルなどの電子吸引性の高い官能基に置換すると、供与体の反応性が飛躍的に向上する。そこで、本研究では、トリクロロエトキシカルボニル基をアミノ基の保護基として導入した、C5-カーバメート型のドナーを開発し、その供与体としての反応性を評価した。
上述のN,N-ジアセチル、N-トリフルオロアセチル型のシアル酸供与体との、競合的グリコシル化実験を行なった結果、本研究で開発したN-トリクロロエトキシカルボニル型の供与体が、もっとも反応性が高いことが明らかとなり、この知見をさらに、ワンポット連続グリコシル化によるシアル酸2量体グリコシドの合成にも応用発展させている。この知見については、近日諭文発表する予定である。
また、今後、この新規シアル酸供与体に、分離子候補分子を導入し、異性体分割の有効性を検証する予定である。

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公開日: 2004-03-26   更新日: 2016-04-21  

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