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2002 年度 実績報告書

高温・超高温変成岩と花崗岩質マグマの成因関係の研究-ホウ素・フッ素鉱物に注目して

研究課題

研究課題/領域番号 02J05864
研究機関岡山大学

研究代表者

河上 哲生  岡山大学, 教育学部, 特別研究員(PD) (70415777)

キーワード電気石 / ホウ素 / 部分溶融 / 花崗岩質マグマ / 南極 / 領家変成帯 / ミグマタイト / 泥質変成岩
研究概要

(1)領家変成帯青山高原地域の電気石消滅アイソグラッド付近に産するブーダン化した泥質岩にはマグマ起源と考えられる紅柱石や電気石が産する。分解した電気石から放出されたホウ素の行方を推定するためにはマグマ起源電気石の晶出がどのようなプロセスにコントロールされていたのかを明らかにせねばならない。マグマ起源紅柱石を用いて温度圧力経路を推定することでそのプロセスを推定した。その結果、等温減圧に近いプロセスをたどった可能性が高いことがわかった。この成果を投稿論文にまとめた。
(2)後退変成期に生じたホウ素鉱物の存在は、含ホウ素マグマが岩石中から抜けきれなかったことを示唆しており、中部地殻中の部分溶融時にマグマがどこに分布し、どのように移動したかを明らかにする上で重要である。本研究では、領家変成帯柳井地域のホウ素鉱物の産状・組織・組成情報と全岩ホウ素濃度変化などから、後退変成期に形成された電気石の見分け方を見いだした。それらは局所的に分布し、不定形で結晶粒界に沿って産し、化学組成は共存する不透明鉱物に依存して大きく変化する。この基準を適用することにより、他地域でも「電気石消滅アイソグラッド」を容易に認識できる。この成果を投稿論文にまとめた(九州大学・池田剛助教授と共同研究)。
(3)柳井地域のMs-Crd帯とKfs-Crd帯のサンプルについて、全含ホウ素分析用試料を京都大学にて作成した。また、白雲母の分離を岡山理科大学にて行った。これらの全含ホウ素濃度測定は次年度行う予定である。
(4)第44次南極地域観測隊に同行し、東南極リュッツォホルム湾沿岸露岩地域(スカーレン、スカルビックハルセン、スカルブスネス、東西オングル島、あかるい岬、ルンドボークスヘッダ;これらの地域では800℃〜1000℃の温度を経験した変成岩が広く好条件で露出する)の地質調査を、ホウ素鉱物の産状に特に注目して行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tetsuo Kawakami: "Magmatic andalusite from the migmatite zone of the Aoyama area, Ryoke metamorphic belt, SW Japan, and its importance in constructing the P-T path"Journal of Mineralogical and Petrological Sciences. (発表予定). (2002)

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公開日: 2004-03-26   更新日: 2016-04-21  

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