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2004 年度 実績報告書

単一分子レベルでの光物性研究と新規機能性薄膜の創製

研究課題

研究課題/領域番号 02J06018
研究機関筑波大学

研究代表者

保田 諭  筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 特別研究員(PD)

キーワード走査型トンネル顕微鏡(STM) / 点接触測定法 / 自己組織化膜(SAM) / 接触抵抗 / オリゴチオフェン / 分子デバイス / ナノスケール / アルカンチオール
研究概要

分子スケールで動作する分子デバイスを実現するために、ナノスケールでの分子の導電性について詳細な知見を得ることは必要不可欠である。今年度は、超高真空の走査型トンネル顕微鏡(STM)を用いて、単一分子レベルでの導電測定を試みた。以下に得られた結果を述べる。
初めに、測定対象分子にSTM探針を点接触させ、分子両端との化学結合による接触抵抗のない理想的な導電測定を可能にするため、"点接触測定法"を新しく提案し、そのシステムの構築を行った。
その後、ナノスケールで分子の導電性を測定するために、測定試料として、電流をほとんど流さないアルカンチオール自己組織化膜(SAM)中に導電性分子として有名なオリゴチオフェン分子を孤立分散させたるための作成条件の最適化を行い、一分子測定が適応可能な作成条件を見出した。
上記の試料を用いて、超高真空STMによりアルカンチオールSAM中に孤立分散させたオリゴチオフェン分子を同定したのち、孤立分子にSTM探針を点接触させ、上記で新しく提案・構築した"点接触測定法"を適応し分子の導電測定を試みた結果、アルカンチオール単分子膜上に比べ、非常に大きな電流が流れることが確認された。この結果は、"点接触測定法"を用いることにより、STM探針-分子間の接触抵抗をほとんど含まない状態で測定した結果であり、電極-分子間の接触抵抗を回避した理想的な導電性測定手法として非常に有効であることを示唆する結果が得られた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Quantitative force measurements in liquid using frequency modulation atomic force microscopy2004

    • 著者名/発表者名
      T.Uchihashi, M.J.Higgins, S.Yasuda, S.P.Jarvis, S.Akita, Y.Nakayama, J.E.Sader
    • 雑誌名

      APPLIED PHYSICS LETTERS 85(16)

      ページ: 3575-3577

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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