• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

近世武家社会の儀礼と交際

研究課題

研究課題/領域番号 02J07347
研究機関東京大学

研究代表者

岡崎 寛徳  東京大学, 史料編さん所, 特別研究員(PD)

キーワード食生活 / 什物 / 家督相続 / 日常生活 / 御家再興 / 儀礼
研究概要

本年は、まず食事を中心とした分析を進めた。弘前藩津軽家と彦根藩井伊家を事例として、国元から江戸への食材調達や、振る舞いの様相を検討した。
今年度に発表した研究としては、論文4本、書評2本、共著1冊があり、多くの成果をあげることができた。
1本目の論文は、将軍吉宗が行った諸家什物の上覧に関するものである。吉宗は全国の諸大名・旗本および寺社が所蔵する、伝来の什物に関心を持ち、上覧後に写を作成した。それらは所蔵者側にとっても後代の名誉となった。
2本目の論文も什物に関するもので、武家の存続という点から什物意識を検討した。すなわち、家督相続に伴う什物相伝のあり方と、時としておとずれる改易や御家再興の際の対応を明らかにした。
3本目は、著名な遠山景元についてである。新たに遠山家の日記を見出し、その日記から景元死去前後の状況や、家族・交際関係を解明した。次年度も引き続き分析していくことを考えている。
4本目は、津軽家と那須家の間で行われた、養子縁組から家督相続に至るまでの経緯を明らかにしたものである。特に、どのような儀礼が遂行されたのかということに着目した。
また、共著図書の中に、2本の論文を執筆した。1つは「幕府儀礼の裏事情と井伊家の対応』、もう一つは「井伊家の特産品と献上儀礼」である。前者は幕府の年中行事・臨時行事から、不慮の事態が起きた時などの井伊家の行動を追ったもの。後者は、享保期を中心として、井伊家から幕府への献上物の変化と、藩財政倹約に伴う贈答縮小を分析したものである。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 岡崎 寛徳: "将軍吉宗の諸家什物上覧"関東近世史研究. 53. 1-27 (2003)

  • [文献書誌] 岡崎 寛徳: "(書評と紹介)青森県史 資料編 近世2 津軽1 前期津軽領"弘前大学国史研究. 115. 72-75 (2003)

  • [文献書誌] 岡崎 寛徳: "家督相続・改易・再興と什物の相伝"日本歴史. 670. 37-53 (2004)

  • [文献書誌] 岡崎 寛徳: "嘉永元年・安政二年の遠山左衛門尉景元"大倉山論集. 50(印刷中). (2004)

  • [文献書誌] 岡崎 寛徳: "津軽・那須家の養子縁組・相続儀礼"弘前大学国史研究. 116. 36-44 (2004)

  • [文献書誌] 岡崎 寛徳: "(書評と紹介)大石学編 近世国家の権力構造"日本歴史. 未定. (2004)

  • [文献書誌] 岡崎 寛徳(共著): "譜代大名井伊家の儀礼"サンライズ出版(未定). (2004)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi