研究課題/領域番号 |
03041035
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
鈴木 三男 金沢大学, 教養部, 助教授 (80111483)
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研究分担者 |
RAJBHANDARI K.R. ネパール王位林業植物調査局, 研究員
能城 修一 森林総合研究所, 木材利用部, 研究官
清水 忍 東京大学, 理学部, 教務職員 (50196515)
八田 洋章 国立科学博物館, 筑波実験植物園, 主任研究官 (70132694)
御影 雅幸 金沢大学, 薬学部, 助教授 (50115193)
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キーワード | ヒマラヤ / ネパ-ル / 木材組織 / 系統学 / 分類学 / 高等植物 / 木材解剖学 |
研究概要 |
森林相の生態学的調査、植物相解明のための植物採集、木材組織標本の収集を、ネパ-ルの東部及び極西部、それにブ-タン西部で行った。ネパ-ルでは東部隊と本隊の2隊に分かれ、前者はアルン川の東方の山岳域を、後者はカルナリ川より西の地域を、それぞれ約55日、40日にわたり毎日徒歩で移動しながら調査した。その結果、木材組織標本を約450点、分類学及び植物地理学用の〓葉標本を12000点、分類学用の組織固定標本300点を採集し、また、森林群落調査を15地点で行った。これらの標本は現在各分担者が整理し、また、プレパラ-トの作成、観察を行い、また、群落調査結果についてはデ-タの取りまとめを行い、その一部については既に学会誌に投稿を始めた。なお、本研究の直接の成果ではないが、Himalayan Plantsの第2巻(東大出版会)が刊行され、その中に研究代表者らのネパ-ルの木材解析の一連の研究の成果が発表されている。また、そこで作成された木材組織プレパラ-トが国内及び相手国であるネパ-ルはもちろんのこと、米国、イギリス、オランダの然るべき研究機関に寄贈され、貴重な研究試料として歓迎されている。本研究の成果品も同様に配布される予定である。 ブ-タンに関してはネパ-ルと同様の現地調査を行うべく予備調査を行った。関係諸機関と交渉をおこない、また現地調査の方法の検討のため、2週間にわたりフィ-ルド調査を行ったが、その結果、調査それ自体は可能なものの、やはり現状では自由な採集品の持ち出しは困難であり、次年度(平成4年度)の本調査は見送らざるを得ないとの結論に達した。その結果、次年度予算でこれまで入域が不可能であったネパ-ル極東部地域が1991年10月から入域が可能になったのを受けて、そこで現地調査を行うことを計画している。
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