研究分担者 |
楊 坤河 新疆医学院, 助手
劉 開彦 新疆医学院, 助手
張 家麟 新疆医学院, 教授
久保 智之 福岡教育大学, 助教授 (30214993)
丸山 孝一 九州大学, 教育学部, 教授 (80037035)
緒方 哲朗 九州大学, 歯学部, 助手 (50204061)
松本 敏秀 九州大学, 歯学部, 助手 (60199883)
中田 稔 九州大学, 歯学部, 教授 (40014013)
斉藤 篤司 九州大学, 健康科学センター, 講師 (90195975)
金谷 庄蔵 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (20117089)
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研究概要 |
平成4年度の主として医学,歯学関連データについて報告する。昨年まで既に人類学的指標としてのSV1+RV5(SR)の有用性と,心臓超音波検査結果との比較検討をシボ族において行ってきたが,今回新たに同地区の漢民族を対象とした追加調査と,カザフ族(カ族)及びウイグル族(ウ族)を対象に血液学調査を行った。【対象】新疆ウイグル自治区のウルムチ市在住漢民族青年男子202名(19±2歳)に心電図,心エコー図,人類学的熊調査を行った。【結果】(1)SRは日本民族(3.71±1.10mV)>カ族(3.40±0.85)>ウ族(3.23±0.80)>漢民族(3.14±0.78)>シボ族(2.81±0.65)の順に高く,漢族はウ族以外し有意差を認めた。またSRは心エコー諸指標や血圧等と有意な相関は示さなかった。(2)血中総コレステロール,尿酸,心色素はウ族がカ族に比べ有意に高かった。(157.3±41.4vs146.1±37.2mg/dl,6.9±1.9vs6.4±2.1mg/dl,16.3±1.2vs13.8±1.5g/dl)中性脂肪にも同様の傾向を認めたが有意差はなかった。(127.6±61.8vs116.9±49.9mg/dl)【考察】(1)我々はこれまでSRは解剖学的指標というより何らかの生理学的,人類学的指標となりうる可能性を堤昌してきたが,今回の結果はその可能性を更に強固にした。(2)ウ族とカ族の間では明らかに有意差を認め,この原因として遺伝的因子の関与も否定できないが,これらの値は食事等の生活環境の影響を強くうけるため今後更なる検討を必要とすると思われる。
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