研究分担者 |
ABADI G.Kuna ハサヌディン大学, 医学部, 助教授
SYAFRUDDIN ハサヌディン大学, 医学部, 講師
WAHID H.Syar ハサヌディン大学, 医学部, 副学部長
MATTIMU Aziz ハサヌディン大学, 理数学部, 講師
ALKATIRI J.J ハサヌディン大学, 医学部, 学部長
太田 英利 琉球大学, 医学部, 助手 (10201972)
當間 孝子 琉球大学, 医学部, 助手 (10145526)
長谷川 英男 琉球大学, 医学部, 助教授 (00126442)
高岡 宏行 大分医科大学, 医学部, 助教授 (00094152)
茂木 幹義 佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (00039538)
宮田 彬 大分医科大学, 医学部, 助教授 (10039919)
上村 清 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (00115164)
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研究概要 |
1.南スラヴェシ島ポレワリのチャンパラギアン地区5村で住民約410名を対象にマラリア,血液,糞便寄生虫検査,生活環境調査を行った。その結果,住民のマラリア原虫寄生率は0%で,大腸アメーバ31.9%,E.hartmanni16.3%,赤痢アメーバ10.9%の寄生原虫,回虫25.3%,鞭虫59.3%,鈎虫68.3%,糞線虫2.3%の寄生線虫の感染が認められ,山間部と沿岸部で鈎虫の保育率に著しい差がみられた。2.南スラヴェシ島のポレワリ地域の蚊相の調査を主として,自然・人工水溜り,オビトラップを設置するなど,約220水域で幼虫採集を中心に行った。2,000個体の成虫,幼虫標本は,種名検索中である。その中には新記緑種が含まれている。3.南スラヴェシの1大都市,1小都市,および5村落の人家内外の産卵トラップのヤブカ卵を調ベた結果,大都市から農村までネッタイシマカは主に人家内,ヒトスジシマカは人家周辺に広く分布し,山村ではAedes paul-lusiも人家周辺に分布することが判った。卵乾燥耐性はネッタイシマカが他の2種に比ベて優れていた。4.スラヴェシ島南部の8水系でブユの採集を行い15種を得た。全てSimulium属で,4亜属に分けられ,Gomphostilbia亜属の4種のうち3種,Simulium亜属の8種のうち6種が新種であった。5.南スラヴェシのポレワリ,チャンパラギアン,ママサ地区において約400個体の両性爬虫類,齧歯類を捕獲し,住血原虫検査用の血液塗抹標本を作成すると共に,内部寄生蠕虫を検査した。蠕虫ではスラヴェシにおけるネズミ科の適応放散に伴って進化したと考えられる新種の毛様線虫類,蠕虫類が豊富に得られ,また,スラヴェシとオーストラリアのネズミの類縁を示唆する円虫類が検出された。6.スラヴェシ島南部で22種548点の両生類と27種239点の爬虫類の標本が得られた。この中には未記載種と思われるトカゲ3種が含まれていた。
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